北方領土の話題と最新事情

北方領土の今を伝えるニュースや島の最新事情などを紹介しています。

エトセトラ

北緯50度国境 1945年8月11-12日の半田沢の戦闘を再現 愛国意識高揚のためサハリン州が資金負担

1945年8月、ソ連赤軍が南サハリン解放のため北緯50度線を突破し、日本軍との最初の戦いとなったスミルヌイフ地区ロシーノ村(半田沢)での半田沢国境警察署の襲撃作戦が再現された。サハリン州、沿海地方、ハバロフスク地方から50人以上が出演。サハリン州のリ…

サハリン東海岸に海洋動物や鳥の死骸

サハリン・オホーツコエ村近くの海岸でアザラシやネズミイルカの死骸が見つかった。サハリンの写真家セルゲイ・リュバチェンコ氏が「8月12日、オホーツコエ村からスヴォボードニ岬に向かう地域で、アザラシ9頭(うち1頭はまだ生きていたが意識を失っていた)、…

サハリン南東沖の海豹島でアザラシ300頭以上が大量死 原因は不明

サハリンの南東部のテルペニヤ岬(北知床岬)沖12kmにある無人島チュレニー島(海豹島)で11日、300頭以上のアザラシの死骸が見つかった。同島では最近、海洋動物の保護活動を行っている「ブーメラン・クラブ」と「フレンズ・オブ・ザ・オーシャン」のボランティ…

カラフトマス大豊漁 カムチャツカ地方で40万トン超え

今年2023年漁期、ロシア漁業者による太平洋サケマスの商業操業は6月1日に開始され、8月6日までの生産量は、47万6,300トンとなり、当初漁獲勧告量の93.0%に達し、この内、カラフトマスが42万5,000トンを占めている。太平洋サケマス全…

サハリン 戦前に日本が建てた旧小能登呂岬灯台で修理作業スタート

サハリン南西部スレピコフスキー岬(小能登呂岬)に残る樺太時代に建てられた日本の灯台(小能登呂岬灯台)で修復工事がスタートした。ロシア地理学会が取り組んでいる歴史文化プロジェクト「ロシアの灯台」事業の一環。この灯台は、サハリンが日本帝国に属して…

真岡神社の石段解体 地区行政府が釈明「本来の日本の素材を活かしながら修理」

「野蛮」「文化の欠如」などと住民から批判を受けているサハリン・ホルムスク(真岡)に残る真岡神社の石段解体工事について、地区行政府が釈明した。「石段の歴史的および文化的価値を過小評価することはできない。樺太統治時代に建立され、旧真岡神社へとつ…

サンマ魚群 8月上旬に中部千島、9月にかけて北千島海域で資源集約 ロシア科学研究機関予測

全ロシア海洋漁業研究所ヴニロは、今年2023年漁期の表層漁業の期中予測となる“サルディナ・スクンブリャ・サイラ 2023”(Сардина, скумбрия, сайра -2023:イワシ・サバ・サンマ 2023)を発表した。この漁業予測は、同研究所太平洋支部チンロの…

千島中部シムシル島 日本軍のトーチカなど発見「東の要塞--クリル諸島」調査終了

クリル諸島(千島列島)中部のシムシル島(新知島)で行われていたロシア地理学会とロシア国防省遠征センターによる総合調査「東の要塞-クリル諸島」の第一段階が完了した。シムシル島は無人の火山島であり、最後の科学的調査の拠点が閉鎖されてから 30 年間ま…

サハリン島は「JAPAN」 ロシアの地図アプリ

ロシアの地図アプリ「Russian topo maps」では、サハリンをクリックすると「JAPAN」と表記されることが分かった。サハリン住民がGooglePlayからアプリをダウンロードし、地図を開いたところサハリンが日本の一部になっていた。さらに地図を拡大すると、「JAP…

サハリン 110年以上前に造られた真岡神社の石段を解体 住民「野蛮」「過去と将来の世代へ唾を吐く行為」と非難

サハリン・ホルムスク市内に残る樺太時代の真岡神社に通じる石段を解体する工事が行われている。住民は、100年以上前に造られ、日本時代とソ連時代の両方を生き延びた階段を破壊する行為を目の当たりにして、「野蛮」「文化の欠如」と非難するとともに、歴史…

占守島の激戦 千歳へ慰霊碑 旧陸軍遺族が寄贈、陸自駐屯地に移設 写真や名刺300点も

【千歳】終戦直後に北千島のシュムシュ島(占守島)で、旧ソ連軍との激戦により亡くなった旧日本陸軍戦車第11連隊の池田末男連隊長の遺族が、愛知県の霊園で管理していた同連隊の慰霊碑を陸上自衛隊東千歳駐屯地(千歳)に寄贈した。同駐屯地の史料館がこ…

千島解放作戦の激戦地シュムシュ島で9回目の遺骨収集が完了

1945年、北クリルのシュムシュ島(占守島)におけるクリル諸島(千島列島)上陸作戦中に亡くなったソ連と日本の兵士の遺骨収集を行っているロシア・サハリン捜索運動の第9回遠征が終了した。新たに赤軍兵士の遺体を発見したほか、島の北東部の斜面(165高地)など…

ロシア・中国海軍が日本海で合同訓練

ロシア国防省は21日、日本海で行われているロシアと中国の合同海軍演習「北方連合-2023」(7月20日-23日)の中で、両海軍の兵士が海上に浮かぶ機雷を破壊する訓練を実施したと発表した。演習は両国海軍の協力を強化し、アジア太平洋地域の安定と平和を維持す…

日本政府、中古車の対ロシア輸出規制を強化--「8月1日はブラックデーだ」業界に衝撃

8月1日から中古車の対ロシア輸出規制を強化する日本政府の方針が明らかになり、ロシア極東の自動車業界に衝撃が走った。すべてのハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車(EV)に加えて、排気量1.9リットル以上のガソリン車とディーゼル車が対…

千島列島の真ん中、ライコケ島近海で永遠の愛を誓う

若いカップル、ヴィカとアンドレイが17日、「プレイオナ」号の船上で婚約し、指輪を交換した。このおめでたい出来事はクリル諸島(千島列島)のほぼ中央にあるライコケ島(雷公計島)近くの海上で、数千羽の海鳥やシロイルカの祝福を受ける中で行われた。他の旅…

ロシア太平洋艦隊の最新砕氷船 千島列島の松輪島付近を通過しカムチャツカへ

ロシア太平洋艦隊のために建造された最新の砕氷船「エフパティ・コロブラト」が母港となるカムチャツカ地方ペトロパブロフスク・カムチャツキーに向けて、クリル諸島(千島列島)のマトゥア島(松輪島)付近を通過した。2018年にサンクトペテルブルクで起工。全…

花咲ガニずっしり 根室半島沿岸でかご漁始まる 水揚げ初日計13トン

【根室】根室特産の花咲ガニのかご漁が11日、根室半島沿岸で始まった。初日は根室管内5漁協の22隻が花咲港など市内3港に計13トンを初水揚げした。水揚げ量が昨年初日の2.3倍だったため、最高価格は昨年より1割安い1キロ4328円だった。(北海…

占守島に「軍事愛国博物館」をつくろう—ロシア副首相提案

択捉島を視察したロシアのトルトネフ副首相は、クリリスク(紗那)で開かれた会議の後、北クリルのシュムシュ島(占守島)に「軍事愛国博物館をつくろう」と、改めて提案した。「10倍も優勢な日本軍と戦って勝利したシュムシュ島の歴史は、語り継ぎ守るべき国の…

サハリン 極東最大の空港ターミナルビルの建設工事が完了

サハリンの空の玄関口ユジノサハリンスク空港(ホムトヴォ空港)ターミナルビルの工事が完了した。面積は極東の空港で最も広く47,000㎡以上あり、 1 時間あたり 1,600 人の乗客に対応。年間で現在の5倍にあたる最大500万人にサービスを提供できる。26のチェッ…

北クリルのブロガー クレニツィン火山とネモ火山の映像公開

北クリル・パラムシル島在住のブロガーのエレナ・コテンコさんがヘリコプターから撮影したオネコタン島のクレニツィン火山(黒石山)とネモ火山(根茂山1,019m)の美しい写真とビデオをテレグラム・チャンネルで公開した。活火山のクレニツィンは、その円錐形の…

9月3日を軍国主義日本に対する戦勝記念日とする法案を採択 ロシア下院

ロシア下院は20日、9月3日を軍国主義日本に対する戦勝記念日とする法案を採択した。 ロシアの軍事的栄光の日である「9月3日--第二次世界大戦終結の日(1945年)」の名称を「9月3日--軍国主義日本に対する勝利と第二次世界大戦終結の日」に変更する法案は、昨…

シベリア抑留者遺骨「いつか日本に」97歳体験者が帯広で講演

シベリア抑留体験を語り継いでいる宗谷管内利尻町の漁業吉田欽哉さん(97)を招いた講演会が18日、帯広市内で開かれ、吉田さんが4年間にわたる過酷な抑留体験や、現在も進まない遺骨収集の現状を語った。(北海道新聞十勝帯広版2023/6/19) シベリア抑留…

占守島で見つかった旧日本陸軍の九八式二十粍高射機関砲を復元

2022年にシュムシュ島(占守島)での遺骨収集活動中に発見された旧日本陸軍の九八式二十粍高射機関砲の復元プロジェクトがサハリンで進められている。九八式高射砲は日本陸軍の中で最も大型の高射砲で1938 年に開発され、1941 年から 1945 年にかけてアメリカ…

第二次大戦末期 サハリン沖で起きた出来事の謎に迫る映画「アナスタシア岬の謎」6月公開 米潜水艦の攻撃を受けて沈没した旧日本海軍の海防艦も撮影

第二次世界大戦の最後の数カ月にサハリンと北太平洋の海で起きた出来事に迫るドキュメンタリー映画「アナスタシア岬の謎」の制作が大詰めを迎えている。制作の過程で、サハリン南部の沖合で日本の連絡船を護衛中に、米潜水艦の攻撃を受けて沈没した旧日本海…

サハリン 旧日本軍のトーチカを調査 

サハリンにおける1945年8月の旧日本軍との戦いで亡くなったソ連兵の遺骨収集をしている「ロシア捜索運動」の活動家は、ユジノサハリンスク--オハ高速道路沿いにある旧日本軍のトーチカを調査し、撤去した。トーチカは鉄筋コンクリート造で鋼製の梁で支えられ…

「鮭の聖地」観光資源に フォーラムで活用の在り方探る【根室】

根室海峡沿岸地域の自然環境や生態系の形成に深く関わっている「サケ」。4日に市総合文化会館で開かれた日本遺産「鮭(さけ)の聖地フォーラムin根室」は、認定後コロナ禍にあって地域住民への周知や観光要素としての発信が難しかったことから、今後の活…

道庁赤れんが、宮城・石巻「雄勝石」でふき直し 創建時にも使用の銘石、シンボル再生担う

2025年の完成を目指す道庁赤れんが庁舎の改修工事で、宮城県石巻市雄勝(おがつ)町産の石材を活用して屋根をふき直す作業が進んでいる。雄勝石(いし)は1888年(明治21年)の赤れんが庁舎創建当時から屋根材に使われてきた縁がある。東日本大震…

サハリン南部の日ソ戦で戦死した日本兵5人とソ連兵2人の遺骨を発見

1945年8月のサハリン南部での日本との戦争で亡くなったソ連兵の遺骨収集を行う「極東戦線~2023」(5月21日から6月4日)が終了し、ソ連兵2人と日本兵5人のものとみられる遺骨を発見した。捜索はロシア全土21地域から70人以上が参加し、ソ連兵が人類史上最も血…

訪日ロシア人観光客数、コロナ前の水準に戻る 今年1-3月で6,400人 直行便なく中東経由

ロシア旅行業者連盟(PCT)に加盟する旅行業者は、2023年に日本への旅行の売上が顕著に増加したと報告している。2019年、ロシアからの訪日客数は12万人だったが、昨年は1万400人。今年は第1四半期(1~3月)だけで6,400人となっており、パンデミック前の2019…

サハリン北緯50度線近くで遺骨収集 ソ連と日本兵の断片化した遺骨発見

サハリン・スミルヌイフ地区で、1945年8月のサハリン南部攻撃作戦で死亡したソ連兵の遺骨収集が行われている。第4回遠征「極東戦線2023」には、ロシア全土20以上の地域から18歳--35歳の活動家が参加。5月27日から28日にかけて、最も激しい戦闘が行われた日本…