北方領土の話題と最新事情

北方領土の今を伝えるニュースや島の最新事情などを紹介しています。

4月30日は消防の日 国後島・色丹島に3消防隊64人の消防士

375年前の4月30日--モスクワで消防署が設立された。国後島と色丹島、歯舞群島を管轄する南クリル地区の消防署にも独自の歴史がある。1947年9月22日付のサハリン州内務省の文書(第27号)によると、ユジノクリリスク(古釜布)村を守るための最初の消防署が設置さ…

択捉島 詐欺事件で有罪となった元副市長は、汚職を追及する検察官だった

詐欺罪で懲役2年の有罪判決を受けた択捉島の元第一副市長、オレグ・シェフツォフ被告は2016年から第一副市長に就任する2020年まで同地区の地方検察官を務め、行政の怠慢や汚職を追及していた。判決によると、2021年年7月、裁判所の決定により行政府はクリリ…

反政権ロシア人に在留許可 日本政府、弾圧考慮か

ロシアのプーチン政権を批判し、ウクライナ侵攻開始前に日本に事実上亡命して難民認定を求めているロシア人男性に対し、法務大臣の裁量で例外的に滞在を認める「在留特別許可」が3月中旬に出たことが25日、分かった。男性本人や関係者が明らかにした。難民認…

旧ソ連映画の上映会を主催する 守屋愛さん

ロシアのウクライナ侵攻を受け、日ロ関係が悪化する中、旧ソ連映画の上映会を東京で続けている。「ロシアは隣国。どんな時代でも相手を知る窓口は必要です」 東西冷戦時代、あまり情報が入ってこない旧ソ連に関心を持った。ロシア語専攻の大学に合格したが、…

四島ウオッチ 国後島・古釜布 解放を強調「勝利公園」

北方領土を実効支配するロシアが、国後島の中心地、古釜布(ユジノクリーリスク)郊外で「勝利公園」の整備を進めている。街の中心部には第2次世界大戦の戦死者を追悼する勝利広場が既にあるが、勝利公園は日本軍からの島の「解放」をより強調する場になって…

国後島出身の軍人が「兵役逃れ」の罪で懲役6年の厳罰に

国後島から動員された軍人が許可なくユジノサハリンスク(サハリン)の部隊を離れたとして、軍事裁判所から懲役6年の厳罰を受けた。軍人は「脱走」した後、ユジノサハリンスクに滞在したが、その後居住地である国後島ユジノクリリスク(古釜布)に戻っていた。一…

択捉島の元副市長 詐欺罪で懲役2年の判決 サハリン控訴審

サハリン州地方裁判所は、詐欺罪に問われた択捉島を管轄するクリル地区の元第1副市長オレグ・シュ・シュ・ジョン被告の控訴審で 日、懲役2年とした原判決を支持す判決を下した。被告は公職を利用した詐欺罪で告発され、昨年12月18日のクリル地方裁判所で2年…

北方領土周辺に福島第一原発「処理水」到達の可能性 サンクト大学などが調査

タス通信は22日、福島第一原子力発電所から海洋に放出されている処理水により、クリル諸島(※千島列島)海域で「放射能汚染リスク」が高まる可能性があるという、サンクトペテルブルク国立大学などによる調査結果を報じた。研究者らが指摘したように、福島から…

択捉島の「2トップ」市長と地区議会議長は女性

択捉島を管轄するクリル地区の新しい市長に決まったアンナ・ヴィクトロヴナ・オスキナ氏の就任宣誓式で、地区議会のタチアナ・ベロウソワ議長は「満場一致であなたに信頼を寄せた議会を代表して、あらゆる物議を醸す問題において常に私たちの地区住民の側に…

択捉島 ロシア本土からボランティア医師団来島 5月中旬から無料診療

医療・教育遠征「ロシアのフロンティア」に所属する医師団が5月中旬、択捉島を訪問し同15日から島民の診療にあたる。モスクワの聖アンドリュー財団と地元企業ギドロストロイが費用の全額を負担している。今回で27回目となり、これまでに数万人が診察・治療を…

択捉島 紗那—瀬石温泉間の道路は泥と水たまり

択捉島の中心地クリリスク(紗那)と軍の町ゴリャチエ・クリュチ(瀬石温泉)を結ぶ唯一の道路は未舗装のままだ。先週16日、サハリン州議会議員らが現地を視察した後、地元行政府は泥道に土砂を敷くなど対応したが、21日にはあちこちにぬかるみや水たまりが出来…

サハリン—北方四島航路 流氷によるダメージで貨客船修理、5月中旬まで運休

サハリン—北方四島航路で貨客船「アドミラル・ネヴェルスコイ」を運航している「サフパスフロ」社は24日、同船が修理のため4月24日から5月15日頃までドッグ入りすると発表した。冬期間の運航で船体が流氷によるダメージを受けたためとしている。(citysakh.ru…

北方領土が舞台の映画「ジョバンニの島」 脚本の桜井さんと主人公モデルの得能さん、根室で再会

【根室】旧ソ連軍の侵攻で北方領土・色丹島を追われる少年らの姿を描いたアニメ映画「ジョバンニの島」(2014年公開)で脚本を担当した桜井大樹(たいき)=本名・圭記(よしき)=さん(46)=東京都在住=が今月、根室市を訪れ、少年のモデルになった同市…

択捉島「3度目の正直」でやっと新市長が決まる

5カ月間も市長不在だった択捉島を管轄するクリル地区では、3度目となる市長候補の選定手続きで、やっと新しい市長が決まった。同地区議会は「私たちの市長はアンナ・オスキナになります。彼女は市長代理としてロコトフが去った後も常に職務を遂行してきまし…

国後島 ホタテとコマイを密漁 サハリンの漁業会社820万ルーブル賠償

国後島の南クリル地方裁判所から、ホタテやコマイを無許可で漁獲していたとして罰金190万ルーブルを科せられたサハリンの漁業会社が、違法な漁業によって生じた損害820万ルーブルを国に賠償するはめになった。択捉島のゴリャチ・クリュチ駐屯地の軍事検察局…

択捉島で新市長オスキナ氏の就任式

24日、択捉島クリリスク(紗那)のスポーツ文化会館のコンサートホールでクリル地区の新市長に選ばれたアンナ・ヴィクトロヴナ・オスキナ氏の就任式が行われた。オスキナ氏は23日に開催された第13回地区議会で全会一致により市長に選出された。任期は5年。厳粛…

択捉島 サハリン州知事が新市長を祝福

サハリン州のリマレンコ知事は自身のテレグラムで、択捉島を管轄するクリル地区の市長に選出されたアンナ・オスキナ氏を祝福した。「クリル地区議会の議員は全会一致でアンナ・オスキナ氏を市長に選出した。彼女は昨年12月から市長代理を務めており、それ以…

択捉島 新市長決まる 満場一致でアンナ・オスキナ現市長代理

択捉島を管轄するクリル地区議会が23日に開かれ、地区行政府で市長代理を務めるアンナ・オスキナ氏を新しい市長に選んだ。これに先立って候補者選考委員では、オスキナ氏と行政府管理局の副部長アンドレイ・ボリセンコ氏の2人を候補者として登録した。地区議…

80年経っても忘れない 北方領土の記憶、富山で語り続ける元島民ら

約80年前の終戦後、北方領土の島から富山県内に引き揚げた人は、約1400人と北海道に次いで多い。元島民や後継者は返還を求めつつ、交流などで現地を訪れてきたが、日ロ関係が悪化し行き来は中断。先が見通せないなか、「領土問題を知ってほしい」と島の記憶…

北方領土や知床連山一望 根室市役所新庁舎で内覧会 

【根室】5月7日に開庁する根室市役所新庁舎で20日、市民向け内覧会が開かれた。震度7の地震でも倒壊しない耐震性を備えるほか、北方領土・国後島や知床連山を海越しに望む市民交流サロンが特徴で、訪れた人たちが景観を楽しんだ。(北海道新聞2024/4/21) 新庁…

新支部長に稗貫さん選任 千島連盟十勝支部、帯広で総会

北方領土の元島民らでつくる千島歯舞諸島居住者連盟十勝支部の2024年度通常総会が20日、帯広市のとかちプラザで開かれた。新たな支部長に稗貫秀次さん(64)=帯広=を選任した。25人が出席。語り部活動や領土返還を求める署名運動、北方領土の基礎知識を伝え…

択捉島沿岸漁業 7船団が着業 タラなど約400トン漁獲

3月下旬からスタートした択捉島沿岸漁業では、島内の漁業会社「クリリスキー・ルイバク」所属の7船団が従事している。漁師たちはすでにスケトウダラ184トン以上、タラ207トン以上を漁獲している。第一船団のロマン・セレズネフ船長と彼のチームは約80トンを…

択捉島 市長候補に男女2人が応募 22日に選考委員会、23日に議会で承認

来週の最初の 2 日間は、択捉島は政治に関するニュースで退屈することはないだろう。22日の月曜日には、クリル地区の市長ポストの候補者を選出する選考委員会が開催され、応募者の選考が行われる。島の新聞「赤い灯台」によると、現時点で2人の応募者が書類…

サハリン—択捉島便 キャンセル待ちリストのトップに

サハリン州運輸・道路事業省が運営する航空券の「キャンセル待ち」登録センターで、申請者が最も多い路線はサハリン—クリリスク(択捉島)線だった。4月8日から4月14日まで、38人が「待機リスト」に追加されたが、申請者のほとんどは、夏季にユジノサハリンス…

国後島・色丹島 ハクチョウの飛来数過去最多を更新

国後島で羽を休めていたハクチョウがサハリン南部を含む営巣地に向けて移動を始めた。国後島に飛来するハクチョウの数は2年連続で過去最多を記録した。クリル自然保護区の研究者によって記録された最大の集団は215羽で構成されていた。国後島で観察できるハ…

「ブルーだろうが、何色であろうが、いかなる報告書も、この現実を変えることはできない」 ロシア外務省が「外交青書」批判

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、クリル諸島南部(※北方四島)の「不法占拠」に関する日本外務省の報告書(※外交青書)についてコメントし、「これらの島々に対するロシアの主権は否定できないだけでなく、原則としていかなる議論の対象にもならない。…

<四島ウオッチ>子供増加 相次ぐ新規開校

ロシアが実効支配する北方領土で、学校と幼稚園の新規開校が相次いでいる。 国後島南部の泊に5日、幼稚園・学校の一体型施設が開校した。北方四島を事実上管轄するサハリン州政府によると、隣接する集落ドゥボボエを含めて計100人の子供たちが通うという。(…

ロシア人観光客が日本に戻る 今年3月1万6,000人、昨年比210%増加

3月に日本を訪れたロシア人観光客の数は1万6,000人に達した。これは、コロナ前の2019年の同時期と比べてもわずか8%少ないだけで、昨年3月と比較すると210%増加しているとタス通信は報じている。日本は3月に308万1,000人の外国人観光客を迎え、2019年に比べ…

択捉島で「軍事訓練」競技会 地区議長「兵役の準備」と意義を強調

中等学校の8年生が「軍事訓練の基礎」を競う競技会が15日、択捉島で開催された。島内の4つの学校から8年生のチームが参加した。択捉島を管轄するクリル地区の教育委員会が主催した。開会式でアンナ・オスキナ市長代理は「ロシアは常に軍人で有名です。軍隊の…

ロシア政府、北方四島周辺の外国船航行停止を27日まで延長 日本政府は抗議

ロシア政府が、実効支配する北方四島周辺の海域でロシア船籍以外の船舶の航行を認めない措置を27日まで延長すると日本政府に通知していたことが17日分かった。当初の通知は11~17日までとしていた。日本外務省は同日、「北方領土は日本固有の領土。わが国の…