北方領土の話題と最新事情

北方領土の今を伝えるニュースや島の最新事情などを紹介しています。

北方領土遺産

ロシア人が書いた「日ソ混住時代」の物語 ≪北方領土★隣接地域通信➁≫

ロシア人の脚本家が、1947年にソ連占領下の北方領土・志発島で実際に起きた知られざる遭難事件をモチーフに、大陸から入植したソ連人と故郷を追われる日本人が織りなす人間ドラマを描いた物語「舟」が7月に出版される。それに先立ってプレス発表が根室市内で…

北方領土の知られざる交流を知って…日本人漁師が子ども救った実話を小説に

終戦後の北方領土・歯舞群島志発島で、日本人の漁師がロシアの子どもたちを救った実話を基にした小説「舟 北方領土で起きた日本人とロシア人の物語」(皓星社・東京)が10日、出版される。著者でロシア人脚本家のマイケル・ヤングさん(63)は「日露関係…

日ソ混住時代小説「舟」思い語る ロシア人作家「今こそ必要」

日ソ混住時代の北方領土歯舞群島・志発島で発生した実際の遭難事故を基にロシア人作家が書いた小説「舟北方領土で起きた日本人とロシア人の物語」の出版を前に、作家と翻訳者が北海道根室で作品への思いを語った。(釧路新聞2024/7/5) 著書はロシア人脚本家で…

日ロの人間愛、実話基に小説「舟」 ロシア人脚本家「今こそ読んで」 終戦直後の北方領土舞台

「人間の素晴らしさを伝えたかった」とオンラインで語る著者のマイケル・ヤングさん。手前は翻訳した樫本さん 【根室】終戦直後の北方領土歯舞群島・志発島に敵同士だった日本人とロシア人が混住した時代の人間愛を描く小説の著者でロシア人脚本家のマイケル…

助けてくれた日本の漁師はどこに…北方領土、知られざる日露の物語

戦後しばらくの間、日本人とソ連人が北方領土で混住した時代、歯舞群島・志発(しぼつ)島で海難事故が起き、箱舟で流されたソ連人少年少女を命がけで救助した日本人漁師がいた。その実話を中心に、混住時代の暮らしぶりを描いたノンフィクション「舟 北方領…

知られざる歴史後世に 日本人漁師 子ども救出 実話を基に 日ソ混住時代の小説「舟」来月出版

日ソ混住時代の北方領土歯舞群島・志発島での遭難事故などを描いた小説「舟 北方領土で起きた日本人とロシア人の物語」が7月に日本とアメリカで出版される。ロシア人の子供を助けた日本人漁師の実話を基に、混住時代の島での暮らしをロシア人島民の視点で描…

終戦後の北方四島、日ロの友情描く ロシア人脚本家が小説出版へ

ロシア人が、北方領土歯舞群島・志発島での終戦後の「日ロ混住」時代を描いた小説「舟 北方領土で起きた日本人とロシア人の物語」が、7月に皓星社(東京)から出版される。当時のロシア人島民の証言を基に、海に流されたロシア人の子どもたちを日本人が救っ…

北方領土、友愛の物語 露の脚本家、友人の遺志継ぐ 実話もとに書籍化「今こそ必要」 

混住時代 日本人漁師がソ連の少年少女救助 戦後しばらくの間、日本人とソ連人が北方領土で混住した時代、歯舞群島・志発(しぼつ)島で海難事故が起き、箱舟で流されたソ連人少年少女を命がけで救助した日本人漁師がいた。その実話を中心に、混住時代の暮ら…

択捉島出身の三上洋一さん(87)「島での記憶全て伝えたい」変わらぬ故郷への思い

北方領土・択捉島出身の三上洋一さん(87)=神奈川県相模原市在住=は、引き揚げてから80年近くたった今も、故郷・留別(るべつ)村を思い出さない日はない。島について知る人が年々少なくなる中、当時の暮らしぶりや旧ソ連軍の侵攻、2年間のロシア人との共住生…

1950年代に国後島・古釜布で行われたメーデーのパレード

1950年代に国後島・古釜布で行われたメーデーのパレードとされる写真。国後島の郷土博物館に所蔵されている。背景にある木造2階建ての建物は「澤崎旅館」。

Project Hula(プロジェクト・フラ)—南樺太と北方四島を含む千島列島侵攻に使用された米国艦船

日本との戦争における米ソ極秘協力「プロジェクト・フラ」により米海軍からソ連海軍に移管された艦船(149隻)は、1945年8月--9月のソ連軍による樺太南部と千島列島、そして北方四島への侵攻・占領に使用された。 ◉1945年8月16日 樺太・塔路上陸 ソ連艦隊29隻…

米海軍からソ連海軍に移管された艦船数 145隻から149隻に訂正 日本との戦争における米ソ極秘協力「プロジェクト・フラ」で

「付録1945 年 5 月から 9 月までの間にプロジェクト・フラの下でソ連に移管された米海軍戦闘艦」リスト(Project Hula: Secret Soviet-American Cooperation in the War Against Japan) 日本と戦争における米ソ極秘協力「プロジェクト・フラ」で、米海軍から…

米ソ極秘協力「プロジェクト・フラ」に関する政府の認識と見解を問う質問主意書

「アメリカとソ連の極秘作戦『プロジェクト・フラ』について、政府の認識と見解を伺う」質問主意書(齊藤健一郎参議院議員提出)が令和6年2月13日に参議院議長に提出され、同年2月22日に岸田文雄内閣総理大臣名で「ソビエト連邦による北方四島占領に関する質問…

全国の議員ら北方領土学ぶ 根室で「龍馬プロジェクト」研修会

【根室】全国の若手首長や地方議員らでつくる政策集団「龍馬プロジェクト」の全国会北海道ブロック研修会が、根室市で初めて開かれた。北方領土について元島民2世ら4人が報告し、全国から集まった議員ら9人が耳を傾けた。(北海道新聞根室版2024/4/12) 8、9日…

加賀伝蔵の半生、絵本に 江戸時代末期のアイヌ語通訳 別海町郷土資料館が制作

別海町郷土資料館は、絵本「アイヌ語通辞(通訳)加賀伝蔵物語」を制作した。江戸時代末期に野付半島などでアイヌ語通訳として活躍した加賀伝蔵の半生を分かりやすくまとめた。当時のアイヌ社会に深く関わった生涯がイラストタッチで描かれており、子供から…

「宝引き」-- 北方四島で冬に行われた娯楽

「国後島民の会」の令和6年度通常総会が17日、千島会館で開かれました。総会終了後の懇親会の余興として行われた「宝引き(ほうびき)」の様子です。水晶島の元島民・橋本三治さんによると、「二メートルくらいの縄を十五本ほど束ね、一本に鈴を付けてそれを当…

根室・清隆寺本堂が国の登録文化財に 関係者に喜びの声「大切に守りたい」

【根室】根室市松本町の清隆寺本堂を建造物の国登録有形文化財に登録するよう国の文化審議会が答申した15日、地元関係者に喜びの声が広がった。築99年の清隆寺本堂には北方領土・国後島の木材が使われ、1945年の根室空襲の被害も免れた貴重な建物。細川大憲…

択捉元島民2世ら「後継者の会」 北方領土、記憶継承へ

北方領土・択捉島の元島民2世らが10日、島の記憶継承を目的とする団体「択捉島後継者の会『しるし』」を設立し、札幌市で総会を開いた。元島民が高齢化する中、2世や3世が中心となって活動を活性化させる狙いがある。(共同通信2024/3/10) 設立時点の会員は元…

ゴッコ汁 身ぷるぷる、骨も柔らか<北海道汁物紀行>3 

ぷるぷるの身と卵を使い、家庭で作りやすいレシピで調理したゴッコ汁 ゴッコ汁で思い出しました。10年くらい前でしたが、根室振興局で北方領土対策の仕事をしていた時、歯舞群島・多楽島の元島民、能登与一さん(2001年死去)が帰れない故郷に思いをはせて描い…

鉄砲汁 花咲ガニのだし濃厚 <北海道汁物紀行>2 

水から煮て濃い褐色の殻が深紅に変わった花咲ガニが入った鍋に、みそを加えて万能ネギを散らす。シンプルだが濃厚なだしが至福の時を生み出す、根室を代表する汁物だ。単品450円で提供している根室市本町2「居酒屋福笑(ふくしょう)」店主の真井雅道(…

四島の財産権、議論置き去り 北方領土土地訴訟20年 自分の土地、登記変更できず

釧路地方法務局根室支局に保管されている北方領土の登記簿 79年前の旧ソ連の侵攻により北方領土を追われた元島民の故舛潟喜一郎さんが、北方四島に残してきた土地の登記を巡って国と争った「北方領土土地登記訴訟(舛潟訴訟)」で、最高裁が原告の訴えを棄…

今年満95歳を迎えた「陸揚庫」と流氷と…

陸揚庫が建つ根室市ハッタラ浜にも流氷が接岸しました。陸揚庫はハッタラ浜と国後島ケラムイ間の根室海峡に敷設された海底電信線と根室側の陸上線を接続する施設でした。建てられたのは1929年(昭和4年) 9月ですから、今年満95歳を迎えます。 ※写真はいずれも…

陸揚庫紹介の動画、北方領土コンテスト入賞 根室・鈴木さん作成「認知度向上のきっかけに」

【根室】本年度の北方領土動画コンテスト(道主催)で、根室市の地域おこし協力隊の鈴木康史さん(39)が作成した動画が入賞した。終戦まで北方領土・国後島と根室を結んだ電信用の海底ケーブルの中継施設「陸揚庫(りくあげこ)」(市西浜町)を紹介する…

胸を離れぬ望郷 楽しい記憶 7日北方領土の日 元島民の体験、漫画動画に

【根室】色丹島出身の木根繁さん(86)の故郷への思いを描いた漫画を基にして、アニメ風の動画を作成したと、千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟)根室支部が5日発表した。「北方領土の日」の7日、動画サイト「ユーチューブ」上で公開する。若い世代への…

北方領土の歴史遺産を研究する 右代啓視さん

ロシアが実効支配する北方領土の国後、択捉、色丹の3島を10回以上訪れ、旧石器時代以降の遺跡や縄文土器、戦前の日本の建造物を調べた。日本人が住んでいたことを示す証しとして、かつて根室市と国後島をつないだ海底通信用ケーブルの中継施設の保全にも取り…

北方領土の実態、把握に限界 元島民驚き「こんな大きな湖が」

北方領土の歯舞群島と色丹島に大きな地形の変化が起きていた。より詳細な実態把握には現地調査が欠かせないが、ロシアが北方四島を実効支配する中では困難なのが実情だ。戦後、施政権が78年以上及んでいない日本の領土の変化は、衛星画像によって一定程度…

北方領土に新たな湖か 歯舞・色丹で地盤沈下進む 衛星画像分析、東方沖地震が影響か

北方領土の歯舞(はぼまい)群島と色丹島で地盤沈下が進み、過去40年間に地形が大きく変化している可能性が高いことが分かった。北海道新聞が40年間の衛星画像と戦前の地図を基に分析した。色丹島が約50センチ沈降した1994年の北海道東方沖地震な…

自由に渡れぬ島の記憶、どう継承 北方領土と硫黄島の島民の子孫らが東京でシンポ

北大スラブ・ユーラシア研究センターは20日、北方領土と硫黄島(東京都小笠原村)をテーマにしたシンポジウム「戦争、国家、失われた故郷」を東京都港区の明治学院大白金キャンパスで開いた。北方領土と硫黄島の島民の子孫らが戦後80年を目前にしても自…

もう一つの「材木岩」 国後島オキツウスの柱状節理

国後島の柱状節理はオホーツク海に面したストルブチャティ岬(材木岩)だけではない。島の反対側、太平洋側にもいくつか柱状節理が見られる場所がある。写真はヴァレンティーナ・テレホワさん撮影(「南クリルの観光」テレグラム2024/1/19) ※国後島の柱状節理と…

択捉島に米軍の捕虜収容所 1993年に米露が米兵捕虜の墓を合同調査 

ビザなし交流が始まって2年目にあたる1993年6月、米国とロシアが設置した捕虜・行方不明者(POW/MIA)に関する米露合同委員会の調査団が密かに択捉島を訪問し、第二次世界大戦で旧日本軍の捕虜となり択捉島で死亡したとされる米軍兵士の墓の調査を実施していた…