北方領土の話題と最新事情

北方領土の今を伝えるニュースや島の最新事情などを紹介しています。

北クリル・占守島で6人の赤軍兵士の遺体発見 捜索は戦死したすべての兵士が見つかるまで続く

北クリルのシュムシュ島(占守島)で行われた日本軍との戦闘で戦死したり消息不明になったソ連兵の遺骨収集を行っているサハリン「捜索エンジン」の活動が終了し、6人の赤軍兵士の遺体を発見した。捜索隊は12日滞在。捜索は北部の斜面や日本軍の戦車隊とソ連軍の部隊が戦ったエリアを中心に行われた。7月20日は、セルナヤ記念碑から200mにある日本軍の塹壕跡からソ連兵のヘルメットや軍靴が発見された。さらに周辺を掘り進めると6人の遺体が見つかった。2人はうつ伏せ状態で、4人は仰向けになっていた。アメリカから「レンドリース」で提供されたブーツを履いていた。1人はヘルメットをかぶっていた。マキシム機関銃の銃身や装備品に混じって、1945年の赤軍新聞「祖国の忠実な息子」も見つかった。犠牲者は重機関銃の隊員だった。兵士の1人は「ヴァーニャを偲んで」と書かれたペンナイフを持っていた。5の人の兵士が防毒マスクを着用していた。ヘルメットをかぶった兵士は管楽器のマウスピースを所持していた。調査の結果、1928年生まれヴァシリー・チュメンツェフと判明した。音楽小隊所属のミュージシャンだった。カムチャツカ地方の生まれで、1945年8月18日、シュムシュ島の戦闘で消息不明となった。捜索エンジンは遺族を捜し始めた。今回の捜索では、ライフルや機関銃、シャベル、防毒マスクなど多数の遺品か見つかった。遺品は北クリル博物館に移送され、後日大規模な展示会が開かれる。捜索隊はかつて日本軍の飛行場があった片岡を訪れた。近くにはピストンエンジンの飛行機の残骸、日本軍の戦闘機の部品、アメリカ製のP-63キングコブラが残っている。レンドリースでソ連軍に貸与されたキングコブラの残骸は、悪質な収集家や島を訪れる観光客によって持ち去られ、売られている。すべての断片を集めれば1機や2機なら復元できる。「これは我々の歴史であり、保存する必要がある」と捜索にあたる活動家は嘆く。発見された6人の遺体は対日戦勝記念日の9月3日、セベロクリリスクの軍事記念碑で安らぎを見つけるだろう。シュムシュ島での捜索は、戦死したすべての兵士が見つかるまで続く。これまでの7年間に赤軍兵士122人が発見され、このうち9人の身元が特定された。(サハリン・インフォ2021/8/3)

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国後島の一菱内湖とポントウ湖を調査 通称「悪魔のフライパン」水温90~96度 ロシアの科学者調査

ロシア科学アカデミー極東支部の火山地震研究所(IVS、ペトロパブロフスク・カムチャツキー)の熱水研究に取り組む科学者たちが7月13日から27日まで、国後島南部のクリル自然保護区にあるゴリャチェエ湖(一菱内湖)とキピャシチェエ湖(ポントウ湖)で調査を実施した。国後島入りしたのはエカテリーナ・ヴォロシーナ博士ら3人。カルデラ湖の深度や水のサンプルを採取して温度、酸性度(ph)、透明度などを測定した。ゴリャチェエ湖の最大深度はこれまで62mとされてきたが、今回の調査で約70mあることが分かった。キピャシチェエ湖は以前は16mだったが、25mと確認された。ゴリャチェエ湖の水温調査では、湖表面(水面から15㎝-20㎝)で22度から24度で、平均酸性度はph=2.7だった。また、キピャシチェエ湖の平均水温は36度だったが、湖の西部では50度に達する場所もあった。熱水が噴出する「悪魔のフライパン」と呼ばれるエリアでは90度から96度、平均ph=2.1--2.2だった。逆に、カルダーニー・コードン近くの小川は塩分がほとんど含まれない蒸留水に近く、ゴロブニン火山カルデラで唯一水を飲むことが出来る川だ。(サハリン・メディア2021/8/3)

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ポントウ湖

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一菱内湖

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ゴロブニン火山カルデラの展望台から。右がポントウ湖、左が一菱内湖

択捉島・内岡の新しい噴水 子供たちの水遊びが原因で停止

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択捉島を管轄するクリル地区行政府は、最近キトヴィ(内岡)のモロデズナヤ通りにオープンしたばかりの噴水を止める措置をとった。行政府担当者によると、噴水で遊ぶ子供たちが水をすくい取ってしまうため、水が不足してポンプが損傷する可能性があるという。噴水は給水システムに接続されておらず、水を循環させて自律的に噴き上げるシステム。さらに、行政府は、子供たちが噴水の中で遊ぶことは危険だと警告している。噴水は電気ネットワークに接続されているため、水遊びは安全ではないとしている。((astv.ru 2021/8/2)

Новый фонтан в селе Китовое - YouTube

サハリン--国後島、択捉島便に追加フライト 休暇から島に戻る住民の足を確保

夏休み期間中の需要増に対応して、サハリンとクリル諸島(この場合、北方四島)を結ぶ航空便が追加される。サハリン州政府によると、追加されるフライトは8月6日、8日、13日、15日となっている。州政府は「クリル住民が夏季休暇から戻るためクリリスク、ユジノクリリスク便のチケットが不足している。このため航空会社と協力して4往復追加することにした。さらに不足するようなら、9月1日までにすべてのクリル住民が帰宅出来るよう増便に努める」と話している。ユジノサハリンスク--国後島ユジノクリリスク(古釜布)便は14時10分に出発。復路はユジノクリリスクを16時15分に発つ。ユジノサハリンスク--択捉島リリスク(紗那)便は18時35分発、復路は20時に出発する。チケットは片道5950ルーブル。(astv.ru 2021/8/3)

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「陸揚庫」親しまれる愛称を 保存、活用は市民運動で 根室でシンポ開催

 国の有形文化財となる見通しの「根室国後間海底電信線陸揚庫」の保存と活用を探るシンポジウムが7月31日、根室市内で開かれた。問題を洗い出す形で進められ「親しまれるための愛称が必要」「メンテナンスに『町医者』的な地元業者が関わる必要がある」「保存活用が市民運動となることが必要」などといった意見が出された。根室市はこの日の意見やヒアリング調査などを経て、2023年3月までに具体策をまとめたい考え。(釧路新聞2021/8/1)

 同陸揚庫は北方領土国後島と本土(根室市)を電信線でつないでいた施設。16日に文化審議会が文科大臣に有形文化財登録を答申した。北方領土関連施設としては全国初で、市は新たな交流方法を考える「北方領土対策に関する専門家会議」事業の一環として分科会を設け、陸揚庫の保存と活用を模索している。

 具体的な資料が乏しい同施設は1935年ごろに建築されているが、90年近く風雨や塩害、凍害にさらされている。1級建築士文化庁の主任文化財調査官も務めた国土交通省国土技術政策総合研究所の長谷川直司シニアフェローは「昔の素材にこだわる必要はなく、強度を持たせた修復をすべき。メンテナンスは地方の業者ではなく、町医者のように地元業者が関わるべき」とした。

 札幌大学の川上淳教授は「歴史的意義を忘れないための物的資料として活用すべきで、保存も活用も市民運動となるのが理想型」と市民主体の活動組織の必要性を訴えた。根室市史編さん委員の桐澤国男さんは景観や修景を視野に入れながら「クラウドファンディングのような形で発信するため、歴史的経緯や四島とのつながり、ストーリー性を持たせることで愛着を持ってもらえるのではないか」と保存と活用に必要な経費面について話した。

 また、コーディネーターの北海道博物館学芸員の右代啓視さんは「多くの人に親しまれるために名称や愛称が必要ではないか」と投げ掛けた。

 シンポジウムに先立ち、長谷川委員が、有形文化財として事例が少ない鉄筋コンクリート造施設の保存活用に向けて講演し、全国の事例を紹介しながら「みんなで議論し方向性を検討し、『保存活用計画』をつくること」と述べていた。(山本繁寿)

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国後島・古釜布の中央公園にウルシ属の危険植物

国後島ユジノクリリスク(古釜布)の地区中央公園で、ウルシの仲間とみられる有毒植物が植えられていることが分かった。この植物に触れると、体中に発疹や擦り傷が現れる。SNSのテレグラムチャンネル「国境にて」によると、公園内で危険植物は除草されるなど世話をされていた。公園は赤ちゃんを連れた母親らの散歩コースになっており、早く対処しないと、住民が皮膚科に並ぶことになると注意を呼び掛けている。(astv.ru 2021/7/30)

 Ядовитое растение обнаружили в центральном сквере Южно-Курильска - YouTube

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ロシア艦隊がパラムシル島に揚陸艦派遣 軍事車両を陸揚げ

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7月31日、太平洋艦隊の大型揚陸艦(ロブチャーⅠ級055)が北クリル・パラムシル島の海岸に乗り上げ、貨物庫から軍事車両を次々と上陸させた。住民によると、ロシア軍が「恒久的に」島に入ってきたという。揚陸艦と一緒に、ロシア国防省のために建造されたタグボートアンドレイ・ステパノフ」も姿を見せた。(astv.ru 2021/8/2)

https://youtu.be/Uam8kIOOD6g

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