北方領土の話題と最新事情

北方領土の今を伝えるニュースや島の最新事情などを紹介しています。

2022年漁期 ロシアと北海道のシロザケ漁獲量比較 40°N以北-180°E以西沿岸 

 一般社団法人北洋開発協会(北海道機船漁業協同組合連合会内担当・原口聖二)は、昨年2021年漁期から、シロザケの生産において増殖事業に依存度が高い北海道とサハリン州、そして野生の割合が高いその他のロシア極東地方の各沿岸の漁獲量の比較を行っている。今年2022年漁期、ロシア極東全体のシロザケの生産量は、同年9月18日までに5万7,245トンで、一方、北海道は同19日までに9,761トンとなっている。双方を合わせると、40°N以北、180°E以西の両地方沿岸で6万7,006トンのシロザケが漁獲されたことになる。(ロシア漁業ニュースヘッドライン2022/9/28)

 北海道に隣接する漁期開始の早いサハリン州沿岸のシロザケ漁獲量は、報告日までに1万3,373トンとなり、ロシアの生産の23.4%相当で、対北海道比では137.0%となっている。

 また、報告対象日ロ全沿岸における北海道の漁獲量シェアは14.6%となっている。

 昨年2021年、サハリン州沿岸のシロザケ漁獲量は、同年10月17日までに2万5,482トン、ロシア極東全体の生産の35%相当、対北海道比61%で、報告対象日ロ全沿岸における北海道の漁獲量シェアは37%だった。

 近年、サハリン州も10億尾内外の人工孵化放流事業を行っており、資源の北偏傾向が続いている中、昨年2021年については、比較して、北海道沿岸の来遊率が高かく、事業成功度が優位だったことを、レヴューとして特に指摘しておくこととする。

 

北クリルのアライド火山が溶岩を噴出 活動が活発化

アライド火山は夜も眠らない--9月15日に噴火した北クリル・アトラソフ島(阿頼度島)にあるアライド火山は28日も溶岩を噴出した。デグラムチャンネル「KURIL BAND」に、星空を背景に噴火するアライド火山の写真が掲載された。同火山はサハリン州最大の火山で、19日には山頂から溶岩爆発とみられる炎が上がり、27日には3kmの高さまで火山灰を噴き上げた。(sakhonline 2022/9/28)

 

国後島 急増する観光客 景勝地はごみの山 温泉が流れる川をせき止め入浴

観光客が急増している国後島--。地元住民は、景勝地に大量のゴミを残していくマナーの悪い観光客の振る舞いに怒っている。住民の1人は、国後島の観光地「悪魔の指」(ローソク岩)を映したビデオをサフコム通信に送ってきた。「悪魔の指」は海から突き出た円錐形の岩で、絵のように美しい写真が撮れる場所。近くにある東屋にはガスボンベやスポンジ、水筒、寝袋、レトルト食品のパッケージなどのゴミが散乱。ビデオの作者は「私たちの故郷の島に来ているのなら、教育を受けた人間として、礼儀正しく後片付けをしてほしい。豚にならないで」と怒る。別の住民は、ユジノクリリスク(古釜布)に近いエコトレイルでもやりたい放題だと話す。観光客は温泉が流れる川を勝手にせき止めて入浴し、ゴミを捨てていく。「地元住民はこんなことはしない。すべて野蛮な観光客の仕業。その場所には監視カメラもない。行政はこの状況を把握しており、きちんと対応すべきだ」と語った。(サハリン・インフォ2022/9/28)

https://iasakh.com/news/227095

 

択捉島 「生きて帰って」島から招集された男たちにビデオメッセージ

択捉島の女性と子供たちが部分的動員令で択捉島から招集された男性たちを励ますビデオメッセージを制作し、地元紙「クラスヌイ・マヤーク(赤い灯台)」のテレグラム・チャンネルで公開した。女性たちは彼らの勇気をたたえながら、生きて帰ってほしいと願った。択捉島からは20人が動員され、現在はサハリン本島のアニワにいる。(sakhonline 2022/9/27)

https://sakh.online/attachments/dd82233e8b59ab1f0ae9944d360e6ba45b27255f/video/05cc629d86aa778133e9bfc8c88eceee2c4c9025f1954e9493c765525cbf/trim.80D3F8CD-08FD-4DE7-A451-F60E95C9F185.MOV

国後島ソコボイ滝 クルーズ観光に対応し船からの上陸認める 自然保護区に2つの観光ルート認定

世界観光の日」の9月27日に合わせて、ロシア天然資源環境省国後島のクリル自然保護区に2つの環境学習ルートの開設を許可した。場所は国後島北部のプチチイ滝(ソコボイ滝) と太平洋側にあるチャチナ川(音根別川)。観光分野でクリル諸島の人気が高まる中、クルーズ観光に対応し、これまで閉鎖されていたプチチイ滝を開放。滝から1.2kmの海岸にボートで上陸することを認めた。プチチイ滝訪問には保護区の許可と入域料500ルーブルが必要。「新ルートにより、クルーズ船の観光客は島に長時間滞在することなく、保護区の美しい自然に触れることができる。自然への負荷を軽減する取り組みにもなる。これは南クリル諸島(北方四島)の観光を支援し、発展させるための良い妥協案である」と保護区のキスレイコ所長は話す。チャチナ川ルートの始点は徒歩でも海路でも到達可能。天気の良い日には河口からチャチャ火山(爺爺岳)の素晴らしい景観が広がる。(サハリン・メディア2022/9/27)

ソコボイ滝

温根別川と爺爺岳

 

択捉島・別飛 新中等学校の正門に散布山とヒグマのトピアリー

今年9月に開校した択捉島レイドヴォ村(別飛)の中等学校の正門に火山を持ち上げる2頭のヒグマを模したトピアリーが設置された。鉄と緑色のポリエチレン製のヒグマは互いに向き合い、両手を掲げて択捉島のシンボルであるフメリニツキー火山(散布山)を持ち上げている。(サハリン・インフォ2022/9/27)

 

北方四島含む千島列島 海洋養殖事業の生産量は年間5万トン、1億ドル以上の可能性

サハリン州のアレクセイ・べリク首相はクリル諸島(北方四島を含む千島列島)における海洋養殖分野のプロジェクトの可能性について「生産量は年間5万トン、1億ドル以上が見込まれる」と述べた。クリル諸島ではウニやホタテ、コンブ、ナマコの養殖プロジェクトに大きな投資の可能性があるといわれている。州政府によると昨年、州内企業は約1万トンの海産物(ウニとホタテ)を生産し、2,600万ドル相当を輸出している。(サハリン・インフォ2022/9/27)