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「対話を閉ざしていない」武藤新駐ロ大使、ロ外務次官と会談

 在ロシア日本大使館は14日、武藤顕駐ロシア大使がモスクワのロシア外務省でルデンコ外務次官(アジア太平洋地域担当)と会談したと発表した。武藤氏はロシア側に一刻も早いウクライナ侵攻の停止と部隊の全面撤退を求めるとともに、日ロ関係について「日本側として対話を閉ざしていない」と強調。元島民らの北方領土墓参の再開なども働きかけたとみられる。(北海道新聞2023/12/15)

 武藤氏は今月上旬に離任した上月豊久氏の後任として駐ロ大


使に着任。会談では日ロ関係が悪化した原因を日本側に転嫁するロシア側の主張に対し、「ロシアによるウクライナ侵略に起因して発生した事態への対応だ」と反論した。

 ロシア外務省の発表によると、ルデンコ氏は会談で岸田文雄政権の反ロシア政策に失望を表明。「日本が善隣と相互尊重の原則に立ち返ることを望む」などと述べた。(本紙取材班)

武藤顕・新駐ロシア大使が信任状提出 部隊の撤収求める

(共同通信2023/12/14)

 在ロシア日本大使館は14日、モスクワに着任した日本の武藤顕駐ロシア大使が同日、ロシアのルデンコ外務次官と会談し、信任状の写しを提出したと発表した。武藤氏は一刻も早くウクライナ侵略をやめ、全ての部隊を撤収するよう求めた。

 ロシア外務省によると、ルデンコ氏は岸田政権の反ロシア的政策により日ロ関係の基盤が解体されたと指摘。責任は日本側にあると主張した。武藤氏は、日本側は対話を拒否していないと表明した。

 ロシアはウクライナ侵攻開始後の昨年3月、対ロシア制裁に加わった日本の対応を非友好的だとして、北方領土問題を含む平和条約締結交渉を中断すると表明。双方の政治対話は停滞を続けている。(共同)