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ロシア外務省は、国境近くで軍事的脅威が発生した場合、報復措置をとると日本をけん制した

国後島色丹島歯舞群島を管轄する南クリル地区行政府はSNSのテレグラムチャンネルで、ロシア外務省のルデンコ次官の発言を詳しく紹介している。(2023/1/4)「モスクワは、日本が平和的発展政策を徐々に放棄していることについて、ロシアとアジア太平洋地域の安全保障にとって重大な問題であると考えている。ロシアはその脅威を止めるために報復措置を取らざるを得なくなるだろう」と、ロシア外務省のアンドレイ・ルデンコ次官はタス通信とのインタビューで述べた。モスクワの懸念について、次官はロシア国境近くでの他の地域のパートナーとの軍事演習(※矢臼別演習場での米国との共同訓練を指す)、「攻撃能力の創出」に重点を置いた防衛と安全保障分野での新しいドクトリンの採用、そして「前例のない軍事力増強」を挙げた。日本はこの1年、ロシア国境付近で繰り返し演習を行ってきた。10月、北海道東部の矢臼別演習場で、日米共同演習が高機動ロケット砲システム「ハイマース」を使用して行われた。その後、ロシア外務省は日本側に抗議した。12月、日本は新たな国家安全保障戦略を採択した。日本は防衛費を 2 倍にし、2027 年までに GDP の約 2%、つまり 43 兆円 (3,200 億ドル) に増やすことを決定した。変更された国家安全保障戦略は、戦後最大の日本軍増強を求めている、とロイターは書いている。同時に、日本は「自衛のみに焦点を当てた政策」を堅持することを約束した。ロシア外務省は、日本の戦略の変化を軍事力の「前代未聞の増強」と見なし、公式代表であるマリア・ザハロワは「無制限の軍事化のレールに」戻っていると述べた。