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「亡命のため国後島から泳いできた」ロシア人男性が難民申請

 北海道で8月19日に警察に保護され「亡命のため国後島から泳いできた」と話したロシア人男性V・ノカルド氏が、日本で難民認定を申請したことが1日、政府関係者への取材で分かった。(共同通信2021/9/1)

 男性が当初求めた「一時庇護(ひご)」を出入国在留管理当局が認めなかったため、9月初旬にもロシア側に引き渡される見通しとロシア紙は報じていたが、難民申請をしたため当面は送還されない。現在は道内の入管施設に収容されている。申請は8月27日付。

 男性は40歳前後で、ロシア中部ウドムルト共和国出身。約3年前から国後島に住み、17日に行方不明になった。ウエットスーツを着て約24キロを泳いで渡ったとされるが、ゴムボートを使ったとの報道もある。

 ロシア政府が極東の遠隔地で土地1ヘクタールを無償提供する制度を使って国後島南部の泊(とまり)(ロシア名ゴロブニノ)に土地を得て、荷物運搬やトラクター運転の職を転々としていた。

 札幌のロシア総領事館は男性への面会を求めていたが、日本側は男性の意向を踏まえて応じなかった。一時庇護(ひご)は、難民に該当する可能性が高い場合などに特例的に上陸が認められる。(共同)

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