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島のことを知らない添乗員に「うんざり」

ロシア本土に住む女性ヴァレリアは、旅行会社の格安ツアーに惹かれて昨年夏、サハリンと択捉島国後島を巡るツアーに参加した。料金は一般的なパック旅行の半額だった。添乗員は「極東を訪れるのは初めてだ」と明かした。択捉島のバランスキー火山を訪ねた時の事。地元のガイドから要求された料金が高いと感じた添乗員は「自分が先導する」こと決めた。「トレッキングには8時間かかった。誰にとっても困難なルートで、途中何度か道に迷った」とヴァレリア。国後島のストルブチャティ岬(材木岩)へ行った時も滅茶苦茶だった。ツアー客は誰一人、ロープを使って登るとは聞いていなかった。エクスカーションが終わると、へとへとだったが、飲み物も食べ物も用意されておらず、車を1時間半も待たなければならなかった。「うんざりして、添乗員とは口もきかなくなった」と振り返る。国後島エコツーリズムを推進しているオクサーナ・リズニッチさんは「観光客を送り込むツアー会社は島のことは何も知らないのに、経費を安くするために地元のガイドを雇うこともしない」という。昨年、国後島で実際にあったことだが、旅行の主催者が国後島を3時間で観光するために、ヘリコプターを使用するとして客から金を集めた。「この主催者はメンデレーエフ火山(羅臼山)やゴロブニノ火山(泊山)ではヘリが着陸出来ないことを知らなかった」--。主催者は逆切れして「自然保護区と地元のガイドが結託して(ヘリを使わせないようにして)いる」と検察庁に訴えたという。リズニッチさんは「この手の旅行主催者はロシアの悪。違法であり、厳しく取り締まるべき」と話している。(astv.ru 2022/2/13)

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