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ロシアが日本に外交政策変更を求める 「北方領土」などで主導権握るべく“くぎ”刺したか

 ロシア外務省が、日本に対ロシア友好の立場に戻るよう、政策の変更を求めた。ロシアのルデンコ外務次官は29日、退任する上月豊久・駐ロシア大使を呼び会談した際、「日本の振る舞いは自国の国益に反する。2国間の関係を破壊し、2国間の協力の建設的な基盤を解体することが目的だ」と、日本が軍事侵攻後、ロシアに経済制裁を科していることを批判した。(FNNプライムオンライン2023/11/30)

 そのうえで、「日本がロシアと善隣友好と互恵的な関係の原則に立ち返ることを希望する」と、日本の対ロ政策の変更を求めた。駐ロシア日本大使の退任のタイミングで、ロシアの方針をあらためて明確にし、北方領土問題などで主導権を握るべく、くぎを刺したとみられる。

領土問題解決方針変わらず

(共同通信2023/11/30)

 【モスクワ共同】上月豊久・駐ロシア大使が30日、モスクワの日本大使館で離任を前に記者会見し、ロシアのウクライナ侵攻による日ロ関係の悪化にもかかわらず「北方領土問題を解決して平和条約を結ぶ政府の方針は変わっていない」と述べた。

 ロシアはウクライナ侵攻開始後の昨年3月、対ロ制裁に加わった日本政府の対応を非友好的として平和条約交渉を中断すると表明。日ロ間の政治対話は停滞している。

 上月氏は「今回の事態は全てロシアの侵略に起因するもので、日本側に責任を転嫁する対応は不当で受け入れられない」と指摘。交渉再開の可能性については「具体的に申し上げられる状況にはない」とした。