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国後島・東沸湖 昼間に飛ぶコミミズクを撮影 クリル自然保護区の職員

国後島のクリル自然保護区のスタッフが2月、島南部のペスチノエ湖(東沸湖)周辺で、一般に夜行性といわれるコミミズクが昼間に飛んでいるようすを撮影した。コミミズクはレッドデータブックに記載されてはいないが、写真撮影が困難な鳥と言われる。過去10年間、国後島で確認されたのは7回。観察できなかった年が5回ある。近年、国後島で確認されるのは冬が多いが、有名な鳥類学者ヴィタリー・ネチャエフ氏は著書「南クリル諸島の鳥」の中で、1960年代は一年中見ることができたと書いている。島で営巣していたと考えられおり、同保護区のセルゲイ・ステファノフ氏は「コミミズクが国後島で営巣している可能性について希望を失っていない。春や夏にコミミズクを目撃したら知らせてほしい」と話している。コミミズクは体長34~42㎝、羽幅95~112㎝で、飛行中は腹部と翼の裏側が白く見える。厳密には夜行性の鳥ではなく、通常は日没の数時間前から狩りを始める。(クリル自然保護区2023/3/3)

コミミズクはほとんど音を立てずに飛行する。完璧なハンターだ(2023年2月25日セルゲイ・ステファノフ撮影)

コミミズクは体のわりに長い翼を持っており、大きく見える(2023年2月24日アレクサンドル・ヤコブレフ撮影)

日中のコミミズクはカラスや他の捕食者から狙われることもある(2023年2月25日 セルゲイ・ステファノフ撮影)

腹部と翼の下は白く見える。国後島ペスチノエ湖(東沸湖)周辺で(2023年2月24日アレクサンドル・ヤコブレフ撮影)