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択捉島 市長が熱・電力供給を化石燃料から天然ガスに切り替え表明

択捉島を管轄するクリル地区のロコトフ市長は、クリリスク(紗那)に今年着工する予定だった石炭を燃料とするボイラーハウスの建設を凍結し、天然ガスを燃料とする施設に変更することを明らかにした。市長は「択捉島がガス化する。石炭を燃料とするボイラーやディーゼル発電所は過去のものになる。今年、私たちはすでに設計を開始し、すべてのロジスティクスや経済へのアプローチを変更している。すべてサハリン州のリマレンコ知事の提案から始まった」と述べた。市長の説明によると、新しく建設されるボイラーハウスと、キトヴィ(内岡)とクリリスク、レイドヴォ(別飛)に熱や電力を供給している既存の 2 つのディーゼル発電所がガスに転換される。これ以外の施設の言及はなかった。ゴリャチエ・クリュチ(瀬石温泉)は国防省の管轄であり、ゴールヌイ地区は数年以内に住民が移転し閉鎖される予定だからだ。一方で、現在の中央ボイラーハウスにはまだ余裕あり、熱供給に問題はないとしている。「今年の暖房シーズンの初めには、まだ十分な石炭の供給がある。ガス化の決定はすでに下されているが、今後数年間は石炭を使用する」とロコトフ市長は述べた。ガス化に向けた作業の開始は2023年ころとなる見込み。液化天然ガスの貯蔵タンクやガスに変換する装置の取り付け、パイプラインの敷設などのインフラストラクチャーの構築が計画されている。(サハリン・インフォ2021/6/5)

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