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国後島 クリル自然保護区が全国スズメ・センサスに参加

 国後島のクリル自然保護区は3月4日から10日までロシア全土で実施されたスズメ個体数調査に参加した。国後島ではスズメ193羽が確認された。ところで、なぜスズメが重要なのか?(クリル自然保護区ウエブサイト2024/3/19)

 スズメの個体数調査は2023年から実施されている。発案者は、鳥類学者のエレナ・フィオニーナだった。目的は、スズメの減少を防ぐ効果的な対策を講じるために、スズメの個体数の動態を追跡することだ。世界中で個体数が急速に減少しているという問題に人々の注目を集めるためでもある。スズメは雛に昆虫を与え、農作物の収穫を守るのに役立っている。ここ数十年で、スズメ、特にイエスズメの数が急激に減少し始めている。

 1950年代に中国でスズメがどのように絶滅し、その結果何が起こったか。キャンペーンの論理は単純だった。スズメは収穫された穀物の一部を食べるので、スズメを駆除することで収量が増加する。しかし、スズメを退治した後の数年間、昆虫が増えたため、収穫が減って需要を満たすことができなくなった。この飢餓により何百万人もの人々が亡くなった。スズメの汚名が晴らされた後、中国はソ連、カナダからスズメを輸入しなければならなかった。過去の間違いは、将来起こる売る間違いから我々を守ってくれるかもしれない。

スズメを数える生徒たち。2024 年 3 月 9 日。エレナ・ミシュトゥギナ撮影。

保護区にある餌台に集まるスズメ。2024 年 2 月。セルゲイ・ステファノフ撮影

スズメたちは餌台の横で職員を待っている。小さな鳥にとって「十分に餌を与えた」日は、「空腹の」寒い夜を乗り切るのに役立つ。2024年3月。アレクサンダー・ヤコブレフ撮影。

国後島では24人が参加し、スズメの数も最多(112羽)となった。エレナ・ミシュトゥギナ撮影。