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国後、色丹で希少なラン3種の群生地を発見

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ロシア科学アカデミー極東支部ウラジオストク植物園研究所の科学者グループが国後島色丹島で希少なランの仲間であるコイチヨウラン、アリドオシラン、オニノヤガラの群生地を発見した。日本でも絶滅危惧種に指定されているアリドオシランはミニチュアのランで、ほとんどは根を持たない。ロシアでは国後島択捉島にのみ生息している。今回は、クリル自然保護区の国後島ストルブチャティ岬(材木岩)近くで、20の個体が開花しているのが見つかった。コイチヨウランは、国後島のトレチャコボ(秩苅別)とストルブチャティ岬と、色丹島のボロシン湾の湿地帯で発見された。針葉樹林の下、コケのかたまりで育ち、比較的長い茎の先に優雅な花を咲かせる。サハリンでも稀に見られる。オニノヤガラは背が高く1mを超える。湿った広葉樹林があるゴロブニン火山(泊山)のカルデラで発見された。ロシアで最も希少なランの1つであり、サハリン地域の種の総数は1,000個体未満といわれる。クリル自然保護区(国後島)と小クリル保護区(色丹島歯舞群島)には、ランの仲間が37種確認されている。そのうち18種はロシア連邦とサハリン地域のレッドブックに搭載されている。この地域の原生林の面積の減少が、多くのランの生息地や個体数の減少をもたらした。新しい生息地の発見は、ランの仲間の個体群の分布を明らかにして効果的な保護に貢献する。(citysakh.ru 2021/9/11)

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コイチヨウラン

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アリドオシラ

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コイチヨウラン

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オニノヤガラ

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オニノヤガラ