【根室】道北方領土対策根室地域本部は３０日、北方領土の元島民の講話やインタビューなどの動画を出身地ごとにデジタル地図のグーグルマップに表示する「北方領土の元島民の思いマップ」を１１月１日から公開すると発表した。元島民は平均年齢が８８歳となり、体験の伝承が難しくなっていて、生の声をデジタルで届け、若い世代の領土問題の理解を深めるのが狙い。(北海道新聞2023/10/31)
マップは道北方領土対策根室地域本部のホームページで公開する。表示されたアイコンをクリックすると、元島民の情報や動画が表示される。動画は島での生活や引き揚げ時の悲惨な体験などを紹介する講話のほか、新たに収録したインタビューで、当初は５人分。各５分程度に編集し、字幕を付け視聴しやすくした。
マップには北方領土の風景や北方領土啓発施設、北方領土ゆかりの建築物などの「北方領土遺産」の所在地を表示するほか、元島民らが洋上から先祖を慰霊する「洋上慰霊」の慰霊ポイントなども示す。
動画は根室地域本部北方領土対策室の若手職員らが中心となって作成した。同室の佐々木翔也さん（２４）は「今後も内容を増やし、充実させていきたい」としている。（先川ひとみ）
