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タンチョウ死骸から鳥インフル 高病原性なら2例目 別海

 道は30日、根室管内別海町で25日に回収された国の特別天然記念物タンチョウ1羽の死骸から、A型鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が確認されたと発表した。環境省が国立環境研究所(茨城県つくば市)に依頼し、致死率の高い高病原性かどうか調べている。高病原性が確認されればタンチョウの感染は昨年11月に続き国内2例目となる。タンチョウが給餌場に集まる冬に向け、関係者は警戒している。(北海道新聞2023/10/31)

 道などによると、死骸は同町の内陸部で住民が発見し、環境省釧路自然環境事務所が回収した。同省の遺伝子検査で27日に陽性反応が出た。同省は回収地点から半径10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定し、道は野鳥監視を強化。現時点で道内で野鳥の大量死や養鶏場での異常は報告されていないという。

 根室管内や隣接する釧路管内はタンチョウの越冬地で、冬は給餌場が開設される。同事務所によると、釧路管内各地に11月中旬から設置予定の給餌場について、開設時期の延期の必要性などを道や有識者ら関係者で協議するという。

 NPO法人タンチョウ保護研究グループ(釧路市)の百瀬邦和理事長は「過去の調査では今回回収した場所の周辺にタンチョウの群れがいたことはなく、集団感染している可能性は低い」としつつ、渡り鳥の飛来が活発化していることから「感染しても発症していない個体が飛び回り、ウイルスを拡散していることもあり得る。監視を続け、死んだ野鳥はすぐ処理して感染を食い止めないといけない」と強調する。

 同グループが今年1~2月に行った調査では道内で確認されたタンチョウ1850羽のうち9割近くが釧路、根室管内だった。(佐藤諒一)

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