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別海 タンチョウ死骸から高病原性鳥インフル検出 国内2例目

 道は7日、根室管内別海町で10月25日に回収された国の特別天然記念物タンチョウの死骸から、致死率の高い高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が検出されたと発表した。国内でのタンチョウの高病原性感染確認は、昨年11月の釧路市での事例に続いて2例目。国や道は釧路、根室管内の給餌場の開設時期を遅らせるほか、観察場への消毒マット設置を予定するなど警戒を強める。(北海道新聞2023/11/8)

 死骸は発見後、環境省の遺伝子検査でA型鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が出たため、国立環境研究所(茨城県つくば市)で高病原性かどうかを調べていた。今年9月以降、野鳥の高病原性ウイルスの道内での感染確認は4例目。道によると、これまでに道内で野鳥の大量死などの異常や養鶏場での感染確認は報告されていない。

 同省は例年、道内最大のタンチョウ飛来地で知られる釧路管内鶴居村釧路市に計3カ所の国の給餌場を設ける。ただ、ウイルス拡散が懸念される中での個体の密集を防ぐため、開設時期を当初予定の今月16日から23日以降に遅らせることを決めた。根室、釧路両管内の道の給餌場もこれに合わせる。

 同村教委によると、10月31日時点で延べ約100羽の村内へのタンチョウ飛来を確認している。村内に2カ所ある国の給餌場には、観光客らが出入りする観察場に消毒マットを設置し、消石灰散布も行う予定。

 同村の音成邦仁タンチョウ自然専門員は「村内から感染個体を出したくない。環境省の方針を確認し、村としてできる対策を打つ」。阿寒国際ツルセンター(釧路市)の河瀬幸館長は「消毒の徹底と巡回強化に努める」と強調した。(佐藤諒一、小野田伝治郎)

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