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色丹島 千島列島の固有種、幻想的な「カタオカソウ」が開花

色丹島在住のオクサナ・トマソンさんから色丹島の春の象徴である「カタオカソウ」【Pulsatilla taraoi (Makino) Takeda ex Zamels et B.Paegle】の花開を知らせる写真が届いた。オクサナさんは、いつも真っ先に、幻想的な花の写真を送ってくけれている。(Shikotan Telegraph2024/4/17)

カタオカソウは、毛むくじゃらの大きな花がとても美しい植物で、岩の多い斜面に生え、色丹島では最も霧が濃い4月から5月に咲く。この時期、ふわふわした花が小さな水滴で覆われ、とても幻想的だ。数が少なく範囲も狭いため、サハリン州レッドブックに掲載されている。クリル諸島の固有種で、色丹島のほか択捉島、ウルップ島、シムシル島、ブラット・チルポエフ島、チルポイ島、ケトイ島に生育。色丹島では草原のハーブとローズヒップに囲まれた丘の上部に、択捉島では標高1300mのハンノキやシャクナゲの近くで育つ。色丹島を除く小クリル列島(歯舞群島)には記録がない。(クリル自然保護区エレナ・リンニクさんの記事2020/4/27参照)