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領土返還、例祭で祈願 根室金刀比羅神社 色丹、志発の元島民

 【根室北方領土にあったご神体が預けられている根室金刀比羅神社で8日に色丹神社例祭、9日に志発島金刀比羅神社の例祭がそれぞれ開かれた。故郷の祭りに思いをはせながら元島民らが北方領土返還を祈った。(北海道新聞根室版2023/10/12)

 8日の色丹神社例祭では、色丹島の元島民や後継者ら12人が参加し、1人ずつ玉串をささげた。色丹島の元島民らでつくる色丹神社奉賛会の木根繁会長は「本来であれば色丹島でこの例祭を行いたい。領土が返還され、四島で神社の例祭を開くことが最大の希望」と話した。

 9日の志発島金刀比羅神社の例祭には、歯舞群島志発島の元島民らでつくる志発会の9人が参加。同会の水口清一会長(81)は「領土返還運動の火を消さないためにも、例祭を続けていきたい」と話した。

 1945年(昭和20年)の終戦時、歯舞群島志発島からは金刀比羅神社と西浦泊稲荷神社、色丹島からはイネモシリ神社のご神体が持ち出され、根室金刀比羅神社に預けられている。イネモシリ神社は83年に色丹神社に改称された。(先川ひとみ)