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ロシア国旗掲げられた北方領土・貝殻島灯台、今度は白く塗られる

 7月下旬に灯台の最上部にロシア国旗が掲げられた北方領土歯舞群島貝殻島灯台で、今度は円筒形の胴体部分が白いペンキで塗られた写真を24日に北海道根室市民が撮影した。(毎日新聞2023/8/25)

 撮影したのは、根室市のアルバイト、成田友美さん(33)。成田さんは、ロシア国旗がたなびく灯台の写真を撮影しようとこの日の正午ごろ、岬を訪れた。しばらく濃霧に覆われていたが、午後2時15分ごろ霧が抜けると、胴体部が白く塗られていることに気づき、500ミリのズームレンズで撮影した。

 「この間までグレー(灰色)だった灯台が白く塗られていて驚いた。少し離れたところに小舟を載せた母船が停泊していた。誰が塗ったのかと思ったら下に小舟がいてライフジャケットを着けた3人の姿を見つけた」と話す。「灯台の上の方で、ペンキを塗っているような人影が見えたが、その人物が3人の中に含まれていたかどうかは分からない」と言う。ロシア国旗が掲げられていたかどうかは、今回の写真で不明だ。

 ロシアメディアなどによると、サハリンのロシア正教会が8月上旬、貝殻島灯台に掲げる十字架と聖像画イコンをロシア軍太平洋艦隊などに渡したとされているが、すでに設置されたかどうかは分からない。別のロシアメディアは「ロシア国旗の日」の8月22日、日本が戦前、設置したサハリン南部の「アニワ灯台(日本名・中知床岬灯台)」にもロシア国旗が掲げられたと伝えている。【本間浩昭】