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国後島・色丹島で続く幼稚園・学校、住宅、道路建設工事 業者15社、1,000人以上の労働者が従事

「建設労働者の日」を前に、南クリル地区行政府が国後島色丹島における建設分野の取り組み状況をまとめた。両島では社会的に重要な施設の建設が続いている。株式会社「ドンギス」は色丹島のクラボザボツコエ(穴澗)で幼稚園、国後島ゴロブニノ(泊)で幼稚園(園児40人)と中等学校(生徒60人)が一体化した施設を建設している。LLC「ボドカナル」は島々の給水・衛生システムの再建工事を担い、LLC「グラード」は国後島ユジノクリリスク(古釜布)で音楽学校と郷土博物館が入る複合施設「文化開発センター」を建設している。道路部門では、色丹島クラボザボツコエで国家統一企業「ドリンスク修理建設部門」がコムソモリスカヤ通りとトルゴバヤ通りの1,455mで舗装工事に取り組んでいる。国後島のユジノクリリスク—オトラダ(近布内)の900mでも再建工事が進んでいる。南クリル地区では住宅建設が依然として優先事項となっており、2019年に約33万㎡の住宅が建設され、2020年には43万㎡、今年は50万㎡以上の新築住宅が稼働する予定だ。ほとんどは老朽化住宅からの住み替え、若い家族や専門職誘致のための賃貸住宅だ。今年に入って、色丹島では2,970㎡(アパート63戸)、国後島でも2,987㎡ (アパート54戸)が引き渡しになっている。現在、国後島色丹島で建設工事に従事している会社は15社あり、1,000人以上の労働者が働いている。国後島の古参島民であるヴァレンティーナ・スコヴァティツィナさんは「私たちが国後島へ来たのは1970年代初頭。夫も私も異なる分野の専門家です。そしてもちろん、当時、クリルの住民のほとんどはホステルに住み、未舗装の道路を歩いていました。今私たちのところに来る孫たちは、舗装された道路や新しい集合住宅を見ています。医療、文化、スポーツの若い専門家、教師、漁業の専門家が絶えず私たちの地区にやって来ており、誰もが住宅を必要としています。ロシアがこのような困難な時期を迎えているにもかかわらず、国内の建設産業の発展を目指すプーチン大統領の発言は非常に正しく、時宜にかなったものです」と話している。(kurilnews.ru2023/8/9)