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元島民の手記紹介 FMいるか、きょうから北方領土問題啓発番組

函館のコミュニティーラジオ局FMいるか(80・7メガヘルツ)は1日から、北方領土返還要求運動を啓発する番組「四島(しま)への想い」を8月中の毎週火曜日に放送する。戦後78年が経過し、戦争体験者が減少していく中で北方領土問題の風化を防ぎ、後世に伝える目的。元島民や親族でつくる千島歯舞諸島居住者連盟函館支部坂上範夫支部長)がいるかに番組制作を要請し、昨年から放送している。今年は旧島民が終戦後に書き残した手記を、パーソナリティーの佐々木紫さんが朗読する。ソ連軍の上陸に始まり、北方領土からの脱出、過酷なシベリア抑留、ロシア人との共生、悲惨な収容所生活を経ての強制送還までを時系列に沿って紹介する。同局プロデューサーの斉藤正樹さんは「生々しい内容で耳をふさぎたくなる場面も出てくるが、平和を願って書き残してくれた先人たちの思いに応えるためにも、なるべくそのままの内容で放送する。戦争の実態を知ってもらいたい」と話している。放送は8月1、8、15、22、29日の午前11時10分から10分間。(函館新聞2023/8/1)