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千島列島の大規模調査始まる 択捉島のアイヌ遺跡発掘、シムシル島の鳥類調査…研究者ら40人参加

ロシア地理学会とロシア国防省が2019年から取り組んでいるクリル諸島(北方四島を含む千島列島)の大規模な調査活動「東の要塞—クリル諸島」の第4シーズンの調査が始まった。ロシア地理学会によると、遠征の第一段階では専門家(40人の科学者とボランティア)が択捉島、ウルップ島、シムシル島、ブロウトナ島、チルポイ島を調査する。考古学者はアイヌや日本人、ロシア人の集落の痕跡を求めて択捉島北部で発掘調査を行う。別のグループはウルップ、チルポイ、ブロウトナ島、シムシル南部の地域を調査しながら移動する。それぞれが2週間同じ場所で活動する。また、鳥類学者らはこれまで調査研究の空白地帯となっていたシムシル島で本格的な調査を行う。さらに、科学者たちは魚類学的および生物学的資料を収集し、漁業の観点からシムシル島の水域の特徴を明らかにし、ブロートン湾に漁業複合施設を創設する理論的根拠を開発する予定だ。遠征の第2段階は8月中旬に始まり、国後島で行われる。(astv.ru 2023/7/12)