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国後島・ニキシロ サケの稚魚放流開始 サハリン全体で10億匹以上を予定

サハリン州の養魚場は、太平洋サケの稚魚の放流を開始した。今年は10億以上の稚魚が放流される。州内に70ある孵化・養殖企業は昨年秋に13億粒を採卵している。クリル諸島南部(北方四島)でも稚魚の放流が活発に行われている。国後島ラグンノエ(ニキシロ)の孵化場では、1,260万匹の稚魚を放流する準備が整っている。昨年、この企業は州内で初めて、稚魚を飼育するため湖に設置したケージを使用した。「ラグノエ湖(ニキショロ湖)は小さくて浅く、波が穏やか。 5年間の調査の結果、稚魚の飼育期間中の水の表層は比較的暖かく、酸素が豊富であり、水の組成と水質が藻類の急速な発達を抑制していることが確認され、飼育には最適だと分かった」とドミトリー・パストゥホフ主任は言った。「私たちが生産するすべてのサケは、人工起源のもので、十分な数の稚魚の放流が出来ない場合、魚自体を入手することはできない、回帰率は約2パーセント」と専門家は言う。州水産局のイワン・ラドチェンコ局長は「水生生物資源の回復は、地域政府の活動と漁業者の主要な任務の1つ。毎年、孵化場は太平洋サケの個体数の繁殖と保護に効果があることが証明されている。地域の住民のニーズを満たし、漁業者の雇用を創出するためにも重要だ」と述べている。(サハリン・インフォ2022/6/10)