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北方四島のウニ漁にオークション制導入か 2,000人の雇用喪失の危機

漁獲割当量と一緒に漁船の建造や水産加工場の整備など投資を義務づけるオークション制度によって、南クリル諸島(北方四島)ではウニの生産にかかわる2000人の雇用が失われる可能性がある。ロシア連邦漁業庁はウニやナマコ、ホタテなどにもオークション制度を適用しようと法改正に取り組んでいることに対して、サハリン地方の漁業者が反発している。ウニの漁獲はサハリン水産企業協会によると、利益率が高いウニやナマコなどの漁獲量は2万5,000トン。ほとんどがサハリン企業で、40社が関わっている。漁業庁は民間による設備投資を進める手法としてオークション制度が効果的と考えているが、ウニは潜水で漁獲しており、新たな漁船はいらいな。「一体、どんな施設整備を義務付けようというのか」--漁業者には理解できない。すでに改正案が作成されているが、水産企業協会は改正案がロシア下院に上程される前に、導入された場合の影響などについて地域の企業や地方自治体の考えを聴くよう求めている。(サハリン・インフォ2022/4/29)