北方領土の話題と最新事情

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「こういうの見ると悲しくなる」ウクライナ侵攻に元島民

 ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し政府は追加の経済制裁を発表しました。日ロ関係の悪化が見込まれる中、懸念されるのが北方領土問題です。故郷が遠のくかもしれない。元島民は不安を募らせています。(STV 2022/2/25)

 根室市の古林貞夫さん。北方領土国後島出身です。ウクライナ情勢を伝えるニュースをひと事として見ることはできないといいます。(古林貞夫さん)「こういうの見ると悲しくなる」「何千人という人が亡くなる可能性がある。何でなのかと思う」「ロシアに対して何らかの制裁措置をとることになれば、私たちの希望も叶えられない状態になると心配している」

 日ロ関係の悪化が見込まれる中、元島民の懸念は、ほかにも…。(得能宏さん)「最近届いた、北方四島訪問関係の書類」

 色丹島出身の得能宏さんのもとにはことし予定しているビザなし交流や墓参への参加希望を募る書類が届いていました。コロナ禍で2年間中止となっている故郷への訪問にも影響を与える可能性があります。

(得能宏さん)「(交流事業は)ウクライナ問題は全く別として進めてもらいたい。進めなきゃだめだ」

 専門家は、今後一層難しい局面を迎えると分析しています。(北大スラブ・ユーラシア研究センター岩下明裕教)「日本が制裁を強めたらロシアは漁業の取り決めやビザなしを手段として使ってくるかもしれない。善意でやっている友好的なことはできないと」「ロシアという国とどう向き合うかという本質的なこと考えるべき」

 ウクライナ情勢の混乱の中で領土問題は置き去りにされてしまうのではないか。元島民は不安を募らせています。

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