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中国が〝北方領土への投資〟に関心、プーチン氏「必ず行く」上陸示唆 石平氏「中露共闘で『永久占領』の意思表示だ」

 ロシアが不法占拠している日本の北方領土に、中国の事業家が投資する意欲を示していることが分かった。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領も北方領土視察を宣言しており、中露が連携して日本に圧力を強める構図だ。(ZAKZAK夕刊フジ 2024/1/25)

 ロシアの極東開発を統括するユーリ・トルトネフ副首相が24日の国営テレビのインタビューで、2022年に導入されたクリール諸島(北方領土と千島列島)の免税特区制度ですでに29の事業が進んでおり、「中国からも複数の提案がある」と述べた。視察団も受け入れたという。具体的な投資先や事業内容には触れなかった。

 習近平国家主席は昨年3月のプーチン大統領との首脳会談で、北方四島の領有権問題について「(どちらか一方の)立場を取らない」と述べた。中国は1964年に毛沢東主席が「北方四島は日本領だ」と明言していたが、立場を「中立」に変えた。

プーチン氏は今月11日、「残念ながら一度も行ったことがない。必ず行く」と将来の北方領土視察を示唆した。

 評論家の石平氏は、「中露が政治的に共闘して『北方領土を永久に占領する』という意思表示ではないか。経済協力に留まらず、将来的には北方領土で軍事利用などの協力が進む恐れもある。日本は中国に抗議するだけではなく、部分的な経済制裁など対抗措置を発動すべきだ」と指摘した。

昨年10月、択捉島を訪れたビジネスミッション。参加したのはロシア国内の企業ばかり10社ほどだった