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北方領土問題「どちらの立場にも立たない」中国が59年ぶりに立場を変更

中国は 1964 年以来初めて、南クリル諸島(北方四島)の帰属に関する立場を変更し、日本への支持をやめた。毛沢東国家主席が59年前(1964年)に日本への支持を表明して以来、中国はこの話題を提起していないが、3月に習近平国家主席プーチン大統領との会談で、中国はこの領土問題で「どちらの立場にも立たない」と述べた。(astv.ru 2023/4/4)

北方四島、日本領と認めず 習主席、ロシアに歩み寄り

(産経新聞2023/4/4 )

 中国の習近平国家主席がロシアのプーチン大統領と先月20~21日に行った会談で、北方四島の領有権問題について「(どちらか一方の)立場を取らない」と表明していたことが分かった。中国関係筋が3日までに明らかにした。中国は1964年に最高指導者だった毛沢東北方四島は日本領だと明言して以降、その認識を崩していなかったが、ロシア側に歩み寄り、中立の立場に変更した。

 昨年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻で、北方領土問題解決を含む日ロ間の平和条約締結交渉は中断。中国の立場変更を受けてロシアが自信を深め、対日姿勢をさらに硬化させることは確実で、領土返還交渉はいっそう困難になった。

 同筋によると、プーチン氏が中ロ首脳会談で、昨年3月にロシアが北方四島に設置した免税特区の活性化が重要だと指摘。先月16日の岸田文雄首相と韓国の尹錫悦大統領による首脳会談で日韓関係が改善したため、韓国企業による投資は望めないとの認識を示し、中国企業の投資を要請した。これに対し、習氏は領有権問題については「立場を取らない」と表明した。(共同)

中国の地図では、択捉島とウルップ島との間に国境線が引かれている