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北方領土問題「語り継ぐ」 釧路で「つどい」元島民2世が講演

 北方領土問題への理解を深める「北方領土を知るつどい」(主催・北方領土復帰期成同盟釧路地方支部)が、釧路市愛国で開かれた。国後島元島民2世の千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟)釧路支部・堀江則男支部長(69)が講演した。(北海道新聞デジタル2023/12/3)

 11月30日に開かれ、地域住民25人が参加した。堀江支部長は終戦時にソ連軍が北方領土を占領した際の強奪や強制送還などについてイラストを交えて説明。「特に仏壇が荒らされた」「送還前、元島民は自宅横に大切なものを埋めた」などと語った。「島での暮らしや占領の様子は元島民から話を聞き、調べた。北方領土を語り継ぐ後継者としての役目だ」とも述べた。

 また、北方四島への自由訪問について自身が撮影した動画を流して説明。「何十年もたって島を再訪した元島民は当時を克明に覚えている。どんな思いで故郷を見ているのかと思うと切なくなる」と話した。

 愛国幸恵町内会の辨野(べんの)英幸会長(75)は「釧路も返還運動の起点のひとつ。家族も交えて、北方領土について改めて学びたい」と話した。(小野田伝治郎)