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北方領土元島民 5,300人下回る  平均年齢は87.5歳に

北方領土の元島民の人数は、3月末の時点で5300人を下回り、北方領土問題を取り巻く環境が厳しさを増す中で一段と減少が進んでいます。北方領土の元島民などでつくる「千島歯舞諸島居住者連盟」によりますと、この1年間に亡くなった元島民は178人にのぼりました。3月末の時点で元島民の数は5296人で、終戦時に北方領土に住んでいた1万7291人の30.6%となっています。また、元島民の平均年齢は87.5歳と、去年の同じ時期に比べて0.8歳上がりました。ロシアのウクライナ侵攻による日ロ関係悪化の影響で北方領土問題を取り巻く環境は厳しさを増していて、元島民が北方領土を訪問する事業はことしも実施の見通しが立っていません。千島歯舞諸島居住者連盟根室支部の角鹿泰司支部長代行(85)は「元島民がだんだんと高齢化し、島に戻りたいという意気込みや気力がどんどん薄れてきていることが一番の問題だ。いち早く北方領土に足を踏み入れることができるよう、国に頑張ってもらいたい」と話していました。(NHK北海道NEWS WEB2023/4/5)