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北方領土の洋上慰霊 離れ離れになった元島民64年ぶりの再会 ふるさとを前に「祈りましたね…待っててね」

北方領土との交流事業が見送られる中、14日、国後島側で洋上慰霊が行われました。ふるさとを目にした元島民の思いは…。14日朝、根室港から洋上慰霊に向かったのは北方領土の元島民や家族らおよそ60人です。船の上で行う洋上慰霊は、ロシアのウクライナ侵攻で実施が見送られた交流事業に代わるもので、先月から歯舞群島側で行われていましたが、14日からは国後島側で3回にわたって行われます。国後島出身の花原孝さんと、山本眞智子さん。島で同級生だった2人はこの日、64年ぶりに再会を果たしました。

国後島出身 花原孝さん

「18歳以来ですね。いま61歳だから。61かい?62かい?」

国後島出身 山本眞智子さん

「82歳だよ。なにが60さ」

国後島出身 花原孝さん

「顔見たらすぐにわかりました、私は。若いころの面影が残っている」

国後島出身 山本眞智子さん

「今は島に上がれないのがすごい残念ですね。前は島に2回上がったんですけど」

 出発から1時間半、国後島が近づいてきました。

ナギーブモスタファ記者

「船上からは国後島がうっすらと確認できますが、悪天候のため慰霊式は船内で行うことになりました」

国後島出身 山本眞智子さん

「父のことを思いました。来たよって言いました。本当に連れてきてやりたかったな…」

国後島出身 花原孝さん

「祈りましたね。帰るよって。行くよ、待っててねっていう感じで」

島を追われ、離れ離れになった元島民にとっては再会の場でもある、慰霊式。「来年は故郷の土の上で祈りを捧げたい」そう願っています。(HBC北海道放送2023/9/14)

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