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国後島 日本との共同経済活動に頼らず野菜の温室栽培推進 行政府が投資家向け提案

国後島色丹島歯舞群島を管轄する南クリル地区行政府は、「野菜栽培用温室」「ユニバーサル市場の建設」など、同地区が取り組む優先投資プロジェクトのリストを公開し、投資家を募っている。(※温室野菜栽培は日本とロシアが進めてきた北方四島における共同経済活動の優先分野の1つとされていた) 行政府のウエブサイトに掲載された提案書によると、「野菜栽培用温室」の予定地は、建設中の都市廃棄物埋立施設に隣接する0.15ヘクタールで、温室面積は5,000㎡。廃棄物処理施設からの熱を温室の暖房に活用する。生産される野菜は国内市場で販売し、従業員数は最大10名、投資額は4,250万ルーブル以上と見込んでいる。連邦政府サハリン州、地区行政府からの補助金や優先融資、税制上の優遇措置などが受けられる。行政府は「現在の野菜供給は船舶に頼っているが、温室栽培が軌道に乗れば一年中収入を得ることができる。地元の市場で製品を販売する際の利点は、より新鮮で輸送コストがかからないことだ。島の人口に基づく必要な野菜(キュウリとトマト)は年間228トンになる」と説明している。(kurilnews.ru 2023/7/7)