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国後、元島民が祈り 中間ライン手前で慰霊式 北方四島洋上慰霊

 北方四島洋上慰霊は31日、根室港発着で国後島沖へ向かうコースが始まり、元島民ら33人が船上から先祖の冥福を祈った。この日は快晴で、国後島などの島影がはっきり見えたという。国後島コースは往復5時間半で、日ロ中間ラインの手前の折り返し地点で船上慰霊式を開いた。(北海道新聞釧路根室版2022/8/1)

 択捉島出身の関野ケイ子さん(86)=東京都=は「島に眠る姉を弔うことが生きている私たちの役目。島に近づいて手を合わせられたので、仏壇に手を合わせている普段より慰霊の気持ちが伝わったと思う」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟)羅臼支部長で、国後島民2世の鈴木日出男さん(70)は、日ロ関係悪化に伴い当面見送られているビザなし渡航について「再開し、以前のように上陸できるようになってほしい」と話した。国後島沖コースは8月10日の最終日まで計6回行われる。(川口大地)