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択捉島・紗那 博物館が戦前の日本建築として残っている紗那国民学校に移転か

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北方四島の話題

 サハリン・インフォ2019/8/27

●ロシア国防省や地理学会による「極東の要塞--クリル諸島」調査団が第二次大戦中に使用されたドイツ製の燃料用ドラム缶を択捉島の博物館に寄贈した、というニュースの中に気になる記述がありました。紗那にある博物館が戦前の日本建築としてかろうじて残っている紗那国民学校に移されるという内容です。記事では、紗那国民学校そのものが博物館になるのか、隣接するアイスホッケー場を解体して野外博物館を造るのか、あるいはその両方なのか判然としません。記事はこんな感じです。

択捉島を管轄するクリル地区行政府は現在の博物館をクリリスク(紗那)の旧市街地に移転する意向を発表している。移転する場所は以前、図書館があった(※紗那国民学校のことか)ところで、隣にあるアイスホッケー場を解体して野外博物館を整備する計画。調査団から寄贈されたドイツのドラム缶や、調査団が今回、択捉島内で発見した日本軍の大砲が展示される可能性がある。しかし、調査団を組織したロシア国防省によると、国防省管轄のエリアで見つかったものはすべてモスクワ地方の財産であり、モスクワの博物館に送られるという」

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●ちなみに寄贈されたドラム缶に関する記事は以下のような内容です。

「ドラム缶にはドイツ語で1942年製造とあり、200ℓの戦車用の燃料が入っていた。調査団の科学者たちがレソザヴォツク市(※沿海州)から持ってきた。島では同様のドラム缶が確認されている。日本とナチスドイツは戦争中の同盟国であり、クリル諸島が日本の管轄下にあったとき、日本軍に燃料を供給するためドイツの船と潜水艦が択捉島に来たと言われる」

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