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択捉島ラウス沼 湖底に日本軍の戦車が沈んでいるという話は神話だった

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北方四島の話題

 サハリン・クリル通信2019/8/26

ロシア国防省や地理学会が組織した「極東の要塞—クリル諸島」調査隊は、択捉島クイビシュフスコエ湖(ラウス沼)を調査した。地元住民によると、第二次大戦中の日本軍の戦車が複数台沈んでいるといわれていた。ダイバーが調査した結果、戦車は見つからなかった。調査団は「戦車が沈んでいるというのは神話だったが、代わりにソ連時代の重機やトラックが見つかった。岸から遠く離れたところにあったことから、冬季間結氷していた時に走行中、沈んだのではないか。問題は腐食が進み、残っている燃料や潤滑油が流れ出し、環境を汚染する危険があることだ。ここは孵化場建設が計画されており、早急に対処する必要がある」と語っている。調査団には軍人や科学者、考古学者など96人が参加。2015年のシュムシュ島(占守島)調査、2016—2018年のマトゥワ島(松輪島)調査に続く第三弾。調査の目的はロシアの安全保障にとって重要なクリル諸島に関する包括的な情報を収集すること。愛国心教育の観点から若者たちも参加している。