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忘れられた日本の「宗仁岬灯台」 サハリンの旅番組が紹介

旅行番組「ジオメトカ:サハリン」はテレグラムチャンネルで、サハリンにある忘れ去られた神秘的な灯台の写真を公開した。サハリンの西海岸ネベリスクの南71km、海抜72mのクズネツォフ岬に立つ。樺太時代の1914 年に日本が建てたもので、宗仁(そうに)岬灯台と呼ばれた。第二次世界大戦後、サハリン南部がソ連に「返還」された後、岬と灯台はドミトリー・クズネツォフ提督に敬意を表して改名された。灯台は1981年まで使用されていたが、その後、放棄された。「荒廃した樺太時代の記念碑は、神秘的な雰囲気を漂わせ、海から72mの崖の上にそびえ立っている。景色は素晴らしい!近くには、前足を伸ばして静かに横たわるライオンのような岩があり、他方には鋭い歯を持った岩があり、彼らは風の歌を歌う。ボートに乗って近づくと、風がうなり声を上げ、それが歌になる」とテレグラムチャンネルは紹介している。2023 年春、OTVサハリンTV チャンネルは、「ジオメトカ・サハリン」という新しい旅行番組を再スタートした。(sakh online 2023/5/13)

※宗仁岬灯台 1913年9月着工。工事監督は樺太庁土木課の佐藤技手。最初の灯台は木造で1921年から26年の間にコンクリート造に改築された。灯台の高さは基礎から7.8mあり、四角形で黒と白の横線塗り。灯台とコンクリートの渡り廊下でつながっている退息所など付属施設は木造平屋建てで2棟あるが、廃屋となっている。(「南サハリンにおける日本期の灯台の現況」日本建築学会技術報告集2007年6月より)