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終戦直後の「三船遭難事件」しのぶ 留萌で平和祈念式典

 戦没者を慰霊する市平和祈念式典が19日に市中央公民館で開かれ、参列した遺族らは反戦平和への誓いを新たにした。中西俊司市長ら約40人が参列した。戦没者終戦直後に留萌沖で起きた「三船遭難事件」の犠牲者に黙とうをささげた後、参列者は献花台に花を手向け、静かに戦没者の冥福を祈った。(北海道新聞留萌宗谷版2022/8/21)

 遺族代表の佐藤直仁さん(76)は「沖縄戦で亡くなった叔父の遺骨は、今もまだ帰ってきていない。戦争は破壊と憎しみしか生みません」と反戦への思いを主張した。

 参列した港南中2年の宍戸唯紗(ゆず)さんは「戦時中にはなかった自由や当たり前の日常に感謝しながら、日々を過ごしていきたい」と平和への誓いを述べた。

 また、小平町では同日、増毛町では17日に、それぞれ戦没者の追悼式典が行われた。(吉川幸佑)

「三船遭難」送り火で冥福祈る 留萌市民「戦争の悲惨さ語り継ぐ」(北海道新聞2022/8/18)

 終戦直後、樺太(サハリン)から疎開した3隻が留萌沖で旧ソ連軍の攻撃を受けた「三船遭難事件」の犠牲者の冥福を祈る送り火が16日夜、海のふるさと館で開かれた。ろうそうがともされ、訪れた市民が黙とうをささげた。

 「留萌の送り火を継承する会」(村山ゆかり会長)が毎年主催し、今年で39回目を迎えた。送り火は例年、黄金岬で行っているが、風雨が強まったため、屋内の海のふるさと館に会場を移した。

 ろうそくを立てた紙コップを100個用意し、「祈」と書いた書も掲げた。ほぼ毎年訪れているという市内見晴町の山木央司さん(65)は「母が樺太出身で、沈没した船に母が乗っていた可能性も

 ろうそくを立てた紙コップを100個用意し、「祈」と書いた書も掲げた。ほぼ毎年訪れているという市内見晴町の山木央司さん(65)は「母が樺太出身で、沈没した船に母が乗っていた可能性もあった」と述べ、「戦争の悲惨さを語り継いでいかなければ」と思いを語った。(猫島一人)