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択捉島でロシア愛国教育が物議 授業前に国歌流し起立強要

 ロシアが実効支配する北方領土択捉島の中心地、紗那(クリーリスク)の公立学校で9月から、軍出身の校長が独自の「愛国教育」を行っていることが物議を醸している。毎朝授業の前にロシア国歌を流し、教員や児童に起立を強要。国歌は周辺にも響き渡り、一部の住民から批判の声が上がっている。(北海道新聞2021/9/25)

 同島の地元紙「赤い灯台」などによると、軍に23年間勤めた元大佐のゴルバチョフ校長が国歌を毎日、午前8時35分から流し、教員や児童に起立を強要する校則を導入した。遅刻して廊下を走る児童にも、立ち止まって直立の姿勢を求めているという。

 同紙のインスタグラムには「なぜ子どもの脳に偽の愛国心を植え付けるのか」「軍人が校長になれるのか」「従わない人は軍事刑務所に入れられるのか」などと批判が相次いだ。

 ゴルバチョフ校長は、国旗掲揚と国歌斉唱を自身の生活の一部とし「子どもが国家の象徴を知り、敬意を払うことは悪いことではない」と反論している。(ユジノサハリンスク仁科裕章)

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※「赤い灯台」のインスタグラムより

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