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「北方領土の占領」は不適切 ロシア外務省、日本領事館員のSNSにクレーム

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(サハリン・インフォより)
 ロシア外務省サハリン州代表部のノソフ代表は10日、久野和博駐ユジノサハリンスク総領事を呼び、日本総領事館職員が個人の会員制交流サイト(SNS)に投稿した「北方領土の占領」との表現が第2次大戦の結果に疑問を呈しているとして今後同様の行為を行わないように求めた。久野氏は応じず、第2次大戦や領土問題に関する日本の立場を改めて主張した。(北海道新聞2021/9/11)

 総領事館員はロシアが「第2次大戦終結の日」とする3日、SNSに「パレードのため街は渋滞しています。1945年9月3日はソ連軍が南樺太北方領土の占領を完了した日です」と投稿。これに対してノソフ氏は「不適切で根拠のない発言。大戦の結果、ロシアの領土に合法的に組み込まれた」と一方的に主張した。

 旧ソ連は45年8月9日に、当時まだ有効だった日ソ中立条約を無視して対日参戦し、日本が無条件降伏した後に北方四島を占領した。ロシア政府は近年、「大戦の結果」だとして正当性の主張を強めているが、個人のSNSにまでクレームを付けるのは異例。19日に下院選を控え、国内向けアピールとの見方もある。(ユジノサハリンスク仁科裕章)

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