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1946年9月3日 択捉島で初めて開かれた「対日戦勝記念日」の祝賀コンサート 日本の子供たちの姿も…

この写真は1946年に択捉島・留別で撮られたものだ。ソ連人カメラマンが撮影したネガを基に2015年にサハリンで出版された写真集「千の島を巡る1946年のクリル探検」に掲載されている。撮影日が分かっている。ソ連軍の侵攻からほぼ1年後の1946年9月3日。日本人島民とソ連人が「混住」していた時期に開かれたコンサートのようだが、ただのコンサートではなかった。択捉島で初めて開催された「対日戦勝記念日」を祝うコンサートだった。会場はソ連軍が最初に上陸した留別の競技場とあり、背景にサッカーのゴールが2つ写っている。ステージはトラックの荷台のようだ。タイヤが見える。写真説明には「留別村の競技場にて。 対日戦勝記念日のアマチュアパフォーマンス。ジプシー・ロマンスのパフォーマー、リャーリャ・チョルナヤ リリャ ベラヤ (生徒) がギターの伴奏に合わせて歌っている。1946 年9月3日」とある。「リャーリャ・チョルナヤ」を検索にかけると、ソ連時代の俳優でジプシー・ロマンスの歌手と出てくる。「リリャ ベラヤ」 (生徒)」はステージに立っている女性の名前だろうか。聴衆を見ると、軍服姿のソ連人に交じって、子供たちが写っているが、日本人の子供のように見える。