国後島の住民は、ディーゼル燃料の価格が急激に上昇したことに不満を漏らしている。管轄する南クリル地区行政府は、なぜ値上げが起こったのかを説明した。国後島のディーゼル燃料の価格は現在1リットル81.85ルーブル(約127円)。新しく配達された燃料の価格だが、それまでは70ルーブル強だった。価格の大幅な上昇は、取引所での購入価格が増加したためだ。南クリル地区では、ディーゼル燃料の価格は、企業家と行政の合意によって制限されている。サプライヤーは、個人への販売に10％を超えるマージンを設定することは出来ない。行政府の担当者は「サプライヤーは2016年以来この条件に違反したことはない。燃料価格は、購入、配送、および10％のマージンで構成されるが、1月に、行政府は確認のためにサプライヤーに文書で通知する」と語った。国後島で燃料を販売する大手企業は、燃料価格を上げざるを得なかった理由を連邦独占禁止当局に通知している。一方、色丹島ではディーゼル燃料価格は63ルーブル(約98円)のままであり、国後島の住民は驚き、混乱している。行政府は、安い価格で購入されたディーゼル燃料の在庫がまだ残っているためだとしている。(サハリン・クリル通信2021/12/30)
