北方領土の話題と最新事情

北方領土の今を伝えるニュースや島の最新事情などを紹介しています。

北方領土墓参の再開要求 議論は平行線 北川欧州局長、ロシア局長と会談

 外務省の北川克郎欧州局長は13日、ロシア・モスクワを訪れ、ロシア外務省のボロビヨワ第3アジア局長(日本など担当)と約40分間会談した。北川氏はロシアのウクライナ侵攻を受けて中断が続く北方領土の元島民らによる墓参と、北方四島周辺での日本漁船の安全操業の早期再開を改めて求めた。ロシア側は日本の対ロ制裁などを批判し、議論は平行線だったとみられる。(北海道新聞2024/9/15)

 日ロの局長級の会談は6月以来で、2022年2月のロシアの侵攻開始以降で2回目。会談はロシア外務省で行われた。

 在ロシア日本大使館によると、北川氏はロシアの侵攻によって日ロ関係が厳しい状況にあると指摘。「ウクライナ侵略は明確な国際法違反だ」と強調し、即時停止を求めた。

 一方、ロシア外務省によると、ボロビヨワ氏は岸田文雄政権の対ロ制裁などで両国関係が「前例のない低水準にまで低下した」と批判。日本側の動きに対して「最も厳しく最も敏感な対抗措置で対応し続ける」と主張した。会談は日本側の要請で行われたとしている。

 北川氏は8月に欧州局長に就任。今回、欧州主要国やウクライナを訪問後、在ロシア日本大使館との意見交換でモスクワを訪れたという。

日本とロシアの外務省局長が会談 北方領土の墓参り再開を要請

(NHK 2024/9/14)

日本とロシアの外務省の局長がモスクワで会談し、日本側はウクライナ侵攻の即時停止を改めて求めるとともに、実施が見送られている北方領土の元島民らによる先祖の墓参りを早期に再開するよう強く要請しました。外務省の北川欧州局長は13日、モスクワのロシア外務省で対日関係を担当するボロビヨワ第3アジア局長とおよそ40分間会談しました。この中で北川局長は、ロシアによるウクライナ侵攻は明確な国際法違反であり、その影響で日ロ関係も厳しい状況にあるとして即時停止を改めて求めました。また、実施が見送られている北方領土の元島民らが先祖の墓を訪れる「北方墓参」や日本の漁船が北方四島の周辺海域で行ういわゆる「安全操業」を早期に再開するよう強く要請しました。

北方領土墓参の再開を要請、四島周辺での日本漁船の安全操業も 日露局長級協議

(共同通信2024/9/14)

 外務省の北川克郎欧州局長は13日、モスクワでロシア外務省のボロビヨワ・アジア第3局長と会談し、ロシアのウクライナ侵略に伴い実施できていない北方領土への元島民らの墓参や、北方四島周辺での日本漁船による安全操業の早期再開を訴えた。

 北川氏は日露関係は厳しい状況にあると指摘。ウクライナ侵略は明確な国際法違反だとし、即時停止を求めた。

 ロシア外務省によると、ボロビヨワ氏は日本側の非友好的な動きには最大限に厳しい対応を取り続けると強調。岸田政権の近視眼的な敵対政策で日露関係は前例のない低い水準に落ち込んだと指摘した。