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国後島・東沸のネズミザメは早産だった 近くで2頭の赤ちゃん見つかる

国後島セルノヴォツク(東沸)近くの海岸に打ち上げられたネズミザメは早産だったことが分かった。クリル自然保護区の生物学者らが調査したところ、近くで2頭の未熟な赤ちゃんが発見された。ネズミザメは卵胎生の種で、通常、赤ちゃんは独立して生きる準備が十分に整っている状態で生まれる。今回のケースでは、赤ちゃんにはまだ卵黄嚢があり、早産であることを示している。同保護区の専門家は「ネズミザメは、北太平洋の温帯海域に広く生息しており、南クリル諸島(北方四島)海域ではアブラツノザメに次いで一般的なサメだ。通常は水深150mまでのところで見られる。高い体温を維持できることからネズミザメは広い温度範囲で生存できる。長寿で知られており、20 年から 27 年生きる」と説明。ネズミザメの死因は特定できていない。検査で外傷は見られず、胃の中からイカのくちばしが発見され、正常な食生活が示された。「体内には通常の量の寄生虫が存在していた。保護区の研究者が採取した寄生虫、軟組織、歯のサンプルは、より高度で専門的な検査のため研究機関に送られる予定だ」という。(sakh.online 2024/2/27)