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北対協公式SNSに模倣アカウント 虚偽の情報投稿も

 短文投稿サイトのX(旧ツイッター)に、北方領土問題対策協会(北対協、東京)の公式アカウントを装った模倣アカウントが現れ、北対協は注意を呼び掛けている。北方領土問題の啓発キャラクター「エリカちゃん」のアイコンが無断使用され、日本が北方四島だけでなく、千島列島やロシア極東サハリン州の返還を求めているなどとする虚偽の内容も投稿されている。(北海道新聞2023/10/4)

 模倣アカウントは8月に作られ、フォロワーは約2千人。9月29日には千島列島と南樺太を含むサハリン州北方四島と同じ色に塗った地図を投稿し「日本が返還を求めてる北方領土の地図だっピ」と記した。日本は1951年のサンフランシスコ平和条約で千島列島と南樺太を放棄しており、投稿は事実と異なるが、閲覧回数は486万回、転載は9100回と拡散した。

 北対協の公式アカウントは「@hoppou_erika」で、模倣アカウントはエリカの部分が「errika」とアールが二つ入る。北対協は「悪質ななりすまし」だとしてX側にアカウントの削除を依頼。担当者は「領土問題を正しく理解してもらうための活動を模倣し、誤った情報を拡散させるのは憤りしかない」と話している。(村上辰徳)

千島列島とサハリン州北方四島と同色に塗り、日本が返還を求める北方領土の地図と説明する模倣アカウント=X(旧ツイッター)より