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日本の巡視船「つがる」が10日、サハリンから3遺体を移送

国後島とサハリンで見つかった観光船KAZU 1の乗員・乗客の遺体3体が10日、日本側に引き渡される。政府筋によると、引き取りのため、サハリン・コルサコフ港に日本の函館海保所属の巡視船「つがる」が入港する。日本側は移送先として小樽港を考えている。北海道新聞が政府筋の話として報じた。一方、サハリン・インフォは8日、巡視船「つがる」は国後島で2人の遺体を収容した後、9月8日夕方、コルサコフ港に到着し、サハリン時間の9月9日午前10時に、サハリンで見つかった遺体が引き渡される、と報じている。(サハリン・インフォ2022/9/8)

国後などの3遺体、10日に道内へ 知床事故

(北海道新聞電子版2022/9/8)

 オホーツク管内斜里町知床半島沖で小型観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故で、北方領土国後島などで見つかった乗客乗員とみられる男女3人の遺体が、10日午前にも道内の港に移送されることが分かった。複数の日本政府関係者が7日、明らかにした。函館海保の巡視船「つがる」がロシア・サハリン州南部のコルサコフ港で3人の遺体を引き取る。移送先は小樽港を軸に検討している。

 3人の遺体のうち、5月に国後島で見つかった男女2人の遺体を乗せた旅客船は8日夜、コルサコフに到着予定。第1管区海上保安本部(小樽)が、小樽港に接岸中のつがるを派遣する。コルサコフでの引き渡しは9日午前8時(日本時間)を予定しているという。

 ロシア側のDNA鑑定では、3人の遺体のうち、国後島の2遺体は甲板員曽山聖さん(27)と道内の乗客女性(21)と一致。サハリン本島南部で6月に見つかった遺体は道内の乗客男性(59)と一致している。1管本部は遺体を道内に移送後、改めてDNA鑑定を行い、身元を特定する。

 一方、関係者によると、サハリン本島西部のトマリ地区沿岸で8月28日に見つかった男性の遺体については、着衣の特徴などから、カズワンの事故との関係は薄いとみられる。

AP Photo / 1st Regional Japan Coast Guard Headquarters