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知床観光船事故 日ロが遺体の移送で合意 9月にもサハリンで引き渡し

日本とロシアは4月中旬に日本のクルーズ船KAZU 1の沈没事故で死亡し、クリル諸島南部(国後島)とサハリンで発見された3人の日本人の遺体の移送について合意に達した。共同通信が報じた。日本の当局者によると、両国は遺体をサハリンの港から日本に移送することに合意した。引き渡しは9月に行われる予定。4月23日、北海道沖でクルーズ船 KAZU 1が遭難信号を発信し、通信が途絶えた。乗客は子供2名を含む24名と船長ら乗員2名だった。沈没により、14人が死亡し、残りは行方不明となっている。日本は行方不明者の捜索についてロシアに支援を求め、国後島で2人、サハリン南部で1人の遺体が発見されている。(タス通信2022/8/27)

3遺体引き渡しで日ロ合意 知床観光船事故

(北海道新聞2022/8/27)

 オホーツク管内斜里町知床半島沖で小型観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故で、北方領土国後島で5月に見つかった男女2遺体とロシア・サハリン本島南部で6月に発見された男性の遺体について、海上保安庁の船舶でサハリン南部コルサコフ港に引き取りに行くことで日ロ両政府が正式に合意したことが26日分かった。時期は調整を進めているが、9月以降になる見通し。

 日本政府関係者によると、23日夜にロシア外務省から「3人とも、日本の巡視船にコルサコフで引き渡すのが適当」と正式な回答があった。国後島に安置されている2遺体は、日本側が専門業者を手配し移送する。国後島とサハリン本島は航空機と貨客船で結ばれており、いずれのルートを使うか検討している。

 国後の2遺体は、ロシア側のDNA型鑑定で甲板員曽山聖(あきら)さん(27)と道内の乗客女性(21)、サハリン本島南部の遺体は道内の乗客男性(59)と、いずれも一致。国後島の2遺体は、ロシア側から7月25日にサハリン本島で引き渡すと非公式の連絡がきていた。