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デンマーク企業、北千島シュムシュ島に進出構想 サハリン州知事

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 ロシア・サハリン州のリマレンコ知事は、千島列島北東端のシュムシュ島(占守島)で、デンマーク企業が風力発電による水素製造を行う構想があることを明らかにした。水素は日本に輸出する考えという。ロシア経済紙エルベカが4日、インタビューを報じた。(北海道新聞2021/12/4)

 リマレンコ氏は「シュムシュ島は発電所建設のために良い風が吹いており、土地を貸してほしいと打診された」と説明。企業名は「コペンハーゲン・オフショア・パートナーズ」で、20億~25億ドル(約2250億~約2820億円)の投資を検討しているという。

 ロシア政府は、クリール諸島(北方領土と千島列島)に海外などから投資を呼び込むために大規模な免税制度を導入する方針だが、国内から実効性を疑問視する声が出ている。投資に意欲を示す外国企業の構想を公表し、懸念を払拭(ふっ しょく)する狙いもあるとみられる。

 リマレンコ氏は「プロジェクトが確実に実施されるとは言えないが、真剣な交渉が行われている」と説明。シュムシュ島はインフラ整備なども整っておらず、実現性は不透明だ。【ユジノサハリンスク仁科裕章】

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