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サハリンでマツクイムシの被害拡大 国後島では希少種アカエゾマツも被害

サハリンの森林でトウヒが枯死する被害が拡大している。原因はマツクイムシ。最大の被害エリアはドリンスク地区で1万2,000ヘクタールに及ぶ。クリル諸島(千島列島)では国後島の被害が大きい。枯死しているエリアの広さばかりでなく、レッドデータブックに記載されているグレンスプルース(アカエゾマツ)が被害にあっている。グレンスプルースが生育する場所は世界中に数カ所しかない。サハリンの南部と国後島択捉島の南部である。国後島キクイムシはセレブジャノエ沼(古釜布)やクリル自然保護区内の森林で活動し、グレンスプルースを攻撃する。研究者によると、当初、国後島には害虫はあまりいなかったというが、2014年の暴風の後、キクイムシは最初に防風林近くのアヤントウヒ(エゾマツ)を食べ、次にグレンブルースが育つ低地に移動し、枯死が広がっている。サハリンでも拡大している枯死について、行政当局は、州内の森林の害虫の数を常に監視しており、許容範囲にあり、害虫の大規模な蔓延を予測する根拠はないと、静観している。(サハリン・インフォ2021/6/21)

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国後島 枯死したアカエゾマツ

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