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国後島から運ばれたシマフクロウのヒナ2羽がすくすく 種の保存に向けた特別プログラ ム実施 モスクワ動物園希少種繁殖センター

国後島から移送された2羽のシマフクロウのひながモスクワ動物園の希少動物種繁殖センターですくすく育っている。シマフクロウは世界最大のフクロウで、国後島と北海道の2つの島に生息。食料の減少、生息地の劣化、巣作りに適した空洞のある大木の消失により、個体数は減少している。自然界では200羽未満しか残っていない。モスクワ動物園では人工的に保護された個体群を作る特別なプログラムが進められている。この種は絶滅しつつあり、保護区であっても生存を保証することは不可能だ。突然の大きな危機(例えば集団感染)が、種全体を永久に絶滅させる可能性がある。人工保護区の個体群を作るには、野生からヒナを移動させる必要がある。2018年以来、希少動物種繁殖センターの所長でプログラムコーディネーターのパベル・ロシュコフ氏は、毎年国後島に赴き、クリル国立自然保護区の職員とともに、シマフクロウの巣を調べている。見つかったヒナには足環を付け、遺伝子分析のためにサンプルを採取。巣が保護区の領域外にあり、ヒナが2羽いる場合は、連邦天然資源利用分野監督局(ロスプリロドナドゾル)の許可を得て、ヒナ1羽を移動させ、将来の保護区の個体群を作る。今年5月、シマフクロウのヒナ2羽が希少動物種繁殖センターに運ばれた。国後島から鳥を輸送するプロセスは常に困難で、まずサハリンに運ばれる。ユジノサハリンスクで短時間の乗り継ぎをした後、ひなは首都のシェレメチェヴォ空港に送られる。「希少動物繁殖センターでの最初の数日間は、動物学者が国後島で手に入る通常の餌をひな鳥に与える。ワカサギ、ニシン、カラフトマスなど、さまざまな種類の魚だ。変化をつけるために、ネズミやウズラなどの餌も徐々に追加される。夏の半ばには、ひなの体重は約 4 キログラムになる。そして秋までには、メスは 5 キログラムまで増える。すでによく飛ぶが、行動はまだ赤ちゃんのようで、餌をあげる動物学者を見ると、キーキーと鳴いて頭を振る。成鳥はもうそのような行動はしない」とモスクワ動物園のスベトラーナ・アクロワ園長は語った。現在、繁殖センターには 9 羽のシマフクロウが飼育されている。(astv.ru 2024/8/21)

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