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樺太時代に日本が建造したアニワ灯台(中知床岬灯台)を復元 国防省がサハリン州に所有権移管 今年11月中旬までに工事完了

サハリン南部にあるアニワ灯台(中知床岬灯台)の外観が今年11月中旬までに復元されることになった。灯台を管理しているロシア国防省が今春にも、サハリン州政府に所有権を譲渡することになり、修復作業が開始される。サハリン州のリマレンコ知事の要請を受けて、プーチン大統領国防省に譲渡を命じた。知事は「アニワ灯台はサハリンのシンボルの1つであり、すべての住民に愛されている。灯台の真正性を保存し、元の建築形態に復元することが重要だ。これは歴史に最大限の敬意を払って行われるべきだ。このような大規模で責任ある仕事には、地元の歴史家を含む高レベルの専門家を集める必要がある」と述べた。また州政府のアレクセイ・コレバティク建設大臣は「私たちは全責任を持って迅速かつ効率的に仕事をしなければならないことを理解している。外部改修工事は11月15日までに完了する予定だ」と話した。外観の修復とともに、見学に来る観光客にとって安全な施設づくりが求められる。ロシア地理学会サハリン州支部のユーリ・アリン支部長は「この建物は重要な歴史的オブジェクトだ。一方で、重要な観光資源でもあり、特別な注意が必要だ。史跡として保存するだけでなく、建物内を見て回る人々の安全も確保しなければならない。軍部から州政府へ、灯台の所有権の移管を進めることができたことが重要であり、この決定がなければ修復は不可能だった」と強調した。さらにアルチョム・ラザレフ観光大臣は「アニワ灯台は映画やミュージック・ビデオ、コンピューターゲームにも使用されており、多くの人々を引き付ける最高の観光スポットの 1 つ。修復によって世界で最も神秘的な灯台の美しさを見てもらえると確信している」と付け加えた。(tia-ostrova-ru 2024/2/20)