北方領土の話題と最新事情

北方領土の今を伝えるニュースや島の最新事情などを紹介しています。

ロシア首相 択捉の病院にCTスキャンやマンモグラフィー配備を約束

択捉島リリスク(紗那)のクリル地区中央病院を視察したロシアのミシュスティン首相は、コンピュータ断層撮影装置やマンモグラフィー酵素免疫測定装置を提供することを約束した。病院スタッフとの懇談で、「予防とリハビリの両方が出来ることは素晴らしい。必要な設備機器については、知事と私がすべて解決する」と述べたと、リマレンコ知事がSNSで明らかにした。その後、首相は保健大臣に対し、医療機器の問題を解決するよう指示を出した。(サハリン・クリル通信2021/7/26)

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択捉島 ロシア首相が北方四島にフリーカスタムゾーン導入、企業の税金免除を提案

26日に択捉島を訪問したロシアのミシュスティン首相は、クリル諸島(※この場合北方四島)の経済・投資活動に対する新たな支援策を発表した。新しい支援策は、極東地域では前例のないものとなる。首相によると、北方四島では漁業分野でフリーカスタムゾーンを導入するとともに、四島で事業を行い、地域の開発に投資する企業に対して税を免除することを検討している。首相は「今日、私たちは択捉島でフリーカスタムゾーンを導入する可能性について話し合っている」と述べた。同時に、北方四島経済特区は、主に日本を含む欧米投資家の関心を引き付ける必要があり、首相はモスクワに戻ってプーチン大統領と詳細について話し合う予定だ。(サハリン・クリル通信2021/7/26)

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※画像はNHKニュースから

国後島と色丹島29.8% 新型コロナワクチン接種率 州内ワースト2

北方四島を含むサハリン州では25日、新型コロナウイルスの新規感染者数が105人となった。パンデミックに打ち勝つためには人口の60%が集団免疫を持つ必要があるとされ、目標達成までに州内ではあと約5万5,000人が予防接種を行う必要がある。地区別の接種率では、南クリル地区(国後島色丹島歯舞群島)が29.8%とワースト2となっている。(サハリン・インフォ2021/7/25)

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択捉島 ロシア首相が地区中央病院や水産加工場視察へ 「ユニークで前例のない提案」が明らかになる

択捉島では、7月26日に同島を訪問するとみられるロシアのミシュスティン首相を迎える準備が進められている。首相はお昼ごろ択捉島入りするようだ。島内には当局者が入って準備を進めており、訪問先の1つには地区中央病院が入っている。すでに金属探知機が設置され、警察官が警戒している。また、水産加工場も視察し、従業員と懇談する予定。先日、プーチン大統領はミシュスティン首相に対して、北方四島に特別な注意を払うよう指示するとともに、北方四島における日本との共同経済活動に関して首相が「ユニークで前例のない提案」を持っていると語った。これらはどのような提案になるのか--それは間もなくわかるだろう。(サハリン・インフォ2021/7/26)

サハリン・メディアによると、首相は26日から択捉島を訪れた後、ユジノサハリンスクで会議を開催し、29日までにイルクーツクなど極東地域を訪問する。ボリソフ、トルトネフ副首相をはじめ天然資源環境大臣、産業貿易大臣、保健大臣、建設・住宅・共同サービス大臣、エネルギー大臣が同行する。

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ロシア首相、択捉訪問へ 四島経済活動で新提案か

 

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 ロシアのプーチン大統領がミシュスチン首相にクリール諸島(北方領土と千島列島)視察を指示したことを受け、北方四島を事実上管轄するサハリン州政府関係者は24日、同氏が26~27日に同州を訪れ「択捉島に入る予定だ」と明らかにした。プーチン氏は協議が滞る四島での日ロ共同経済活動に関して視察後に提案をまとめるよう命じており、対ロ関係に関心が薄いとされる菅義偉首相の対応を見極める狙いもありそうだ。(北海道新聞2021/7/25)

 択捉島のロシア人島民によると、島内では警備が強化されているほか、関係者に新型コロナウイルス検査を実施するなど要人訪問に向けた準備が進んでいる。

 大統領に次ぐ地位にある首相の北方領土入りが実現すれば、2019年8月にメドベージェフ前首相が択捉島を訪問して以来2年ぶり。プーチン政権与党の「統一ロシア」は9月に下院選を控えており、首相のクリール訪問は、島の開発を進める姿勢を国内向けにアピールする思惑が透ける。

 一方の日本政府は、ロシア政府要人の四島訪問は「わが国の立場に相いれない」として認めていない。日ロ交渉筋によると、ミシュスチン氏の北方領土への訪問計画が浮上した数日前の段階で、既に外交ルートを通じて訪問しないよう申し入れたという。

 ただ、プーチン氏はミシュスチン氏に四島視察を指示した23日の安全保障会議で、北方四島での共同経済活動に関連して「(ミシュスチン氏が)非常にいい提案を持っている。ユニークで前例がない。現場の状況を把握した上で提案をまとめ、必ず実現すると期待している」と発言。日本との共同経済活動を視察の口実に使うことで、菅政権がどう反応するかを探っているとの見方が出ている。

 共同経済活動を巡っては、16年12月に日ロ首脳が検討開始に合意したが、事業実施に必要となる日ロ双方の立場を害さない特別な法的枠組みなどに関する協議が難航。昨年からはコロナ禍で、対面での交渉自体が途絶えている。

 首相官邸筋はプーチン氏の発言について「日本との共同経済活動を前に進めようとしているようにも受け取れる」と話す。ただ、ロシア首相が四島訪問を強行すれば、与党内などから日本政府に厳しい対応を求める声が出そうだ。(ユジノサハリンスク 仁科裕章、東京報道 古田夏也)

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国後島・古釜布の海岸 ガラス瓶を岩に投げつけて遊んでいた少女に住民唖然

国後島ユジノクリリスク(古釜布)の海岸。散歩していた地元住民は、ガラス製の空瓶を岩に投げつけて遊んでいた少女2人の行為に唖然とした。偶然目撃した人が現場のビデオ映像をSNSで公開した。「2人の女の子が空のビンを投げている」--映像には1人の少女が映っており、ガラスのビンが割れる音が聞こえる。現場にいた人たちが破片を拾い集めると20本にもなった。ロシア内務省は「目撃した人が警察署に訴えれば、適切な措置を講じる」とコメントした。(サハリン・クリル通信2021/7/23)

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国後島・古釜布住民怒る「ガソリンなしでこれから1週間どうするんだ」

国後島の住民はガソリン不足に憤慨している。「島にはスタンドが2つあるが、どこにもガソリンがない」--。輸送船が入港するのは早くて7月27日か28日の予定で、今後1週間住民はガソリン供給がない生活を強いられる。ユジノクリリスク(古釜布)では、サハリンスカヤ通りにある「K-Market」とユジノクリリスク—ゴロブニノ(泊)道路沿いにある「TSK」の 2つの企業が独自に建設したスタンドで販売されている。住民の間では「市営」と呼ばれているが、いずれも私企業だ。「TSK」からの情報では、次のガソリン供給は、貨物船「ロシアのボストーク」が入港する7月27日から28日。「TSK」のドミトリー・ザボロンスキー社長は「4月にガソリンの購入契約を済ませた。8月に行う新規供給契約まで十分な量だったが、輸送に遅延が生じた。現在、新たに購入した8月—9月分のガソリンと一緒に、輸送されるのを待っているが、輸送業者によると、ウラジオストク海軍記念日のパレードがあり、その影響で足止めを食らっている」と話している。(サハリン・インフォ2021/7/23)

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